これまでCanonの一眼レフやミラーレスをいくつか使ってきた私が、今回EOS R10を購入したのは「もう少し上位の操作性が欲しい」と思ったからでした。特に動画と写真の両立、軽量性、そしてAFの速さには期待していた部分です。
実際に数ヶ月使ってみた感想としては、「さすがCanon」と言いたくなる使い勝手の良さがありつつ、やや妥協が必要な部分も。今回は、実際に使ってみたからこそわかるリアルなレビューをお届けします。
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このカメラの特徴と第一印象
EOS R10は、APS-Cセンサーを搭載したCanonのミラーレスカメラで、EOS Rシリーズの中ではエントリー寄りながらも、中級者が使っても満足できる性能を持っています。手に取った第一印象は「とにかく軽い!」ということ。ボディ単体で約429gと、フルサイズに比べると圧倒的にコンパクト。
グリップ感もしっかりしていて、手になじむ感触も好印象でした。電源を入れてすぐ使えるスピード感や、初期設定のわかりやすさもポイント。初心者でも迷わず使い始められると感じました。
実際に使って良かった点(強み)

• AFが爆速&高精度で、動体撮影にも強い
→EOS R10のデュアルピクセルCMOS AF IIは非常に優秀。人や動物の瞳検出が素早く、しかも正確。動きのある子どもや犬の撮影でもバシッとピントが合います。AF性能だけでもこのカメラを選ぶ価値があると感じました。
• 軽量コンパクトで持ち運びに便利
→旅行や外出時の撮影でも全く負担になりません。バッグにすっぽり入るサイズで、長時間の撮影でも疲れづらいのは本当にありがたいポイント。
• 秒間15コマの連写性能でシャッターチャンスに強い
→メカシャッターで15コマ、電子シャッターなら23コマという驚異的な連写速度。運動会やスポーツシーンでも、撮り逃す心配がありません。
• 動画性能も充実(4K60p対応・オーバーサンプリング)
→4K60p撮影ができ、しかもクロップなし。映像の解像感も高く、YouTubeやVlog用途にも最適。EOS Kiss M2やR50では物足りないという人におすすめです。
• 操作性が絶妙で、初心者〜中級者にちょうどいい
→ダイヤル配置やUIが直感的で、マニュアル設定にもすぐ慣れます。タッチパネルの反応も良好で、設定変更もサクサク。ストレスを感じずに撮影に集中できます。
使って気になった点(弱み)

• ボディ内手ブレ補正(IBIS)が非搭載
→レンズ側の手ブレ補正に頼る必要があり、暗所やスローシャッター撮影ではブレやすく感じました。動画撮影でも歩きながらの撮影では手ブレが目立ちます。
• 電子ビューファインダーの解像度がやや物足りない
→236万ドットのEVFは標準的ですが、もう少し精細さが欲しい場面も。風景撮影などでディテールを確認したい時にはやや粗く感じます。
• バッテリー持ちが短め(LP-E17)
→写真だけでも200〜300枚程度、動画だと1時間持たない印象です。長時間の撮影を想定している方は予備バッテリー必須です。
• 4K60pはクロップなしだが発熱が気になる
→高画質な4K60p撮影ができるのは嬉しいですが、連続撮影では本体が熱くなり、長時間撮影には向きません。特に夏場は注意が必要です。
• USB-C給電には対応しているが充電しながらの使用は非推奨
→一応USB-C給電対応ではあるものの、実用面で使い勝手はそこまで良くなく、長時間の配信や定点撮影では別の手段が必要になることも。
Canon EOS R10スペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| センサー | APS-C CMOSセンサー(約2420万画素) |
| 動画性能 | 4K60p(クロップなし)/ Full HD 120p |
| 連写性能 | メカシャッター15コマ/秒、電子シャッター23コマ/秒 |
| 手ブレ補正 | ボディ内補正なし(レンズ側対応) |
| 重さ | 約429g(バッテリー・カード含む) |
| バッテリー | LP-E17(撮影枚数 約350枚) |
| 平均価格 | 約13〜15万円(2025年8月時点) |
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旧モデルとの進化点|EOS Kiss M2との違いは?
EOS R10は、EOS Kiss M2の後継という位置づけではなく、Rシリーズのミドルクラスを担う新ラインです。そのため、操作性や性能面では大きく進化しています。
• AF性能の進化
Kiss M2のコントラストAFとは異なり、R10は「デュアルピクセルCMOS AF II」に対応。被写体検出のスピード・精度ともに別次元です。
• 連写性能が大幅アップ
Kiss M2の最高7.4コマ/秒から、R10では最大23コマ/秒(電子シャッター)と圧倒的に強化。動きものの撮影に強くなっています。
• 4K動画の質が向上
Kiss M2は4K撮影時に大幅なクロップが入りましたが、R10では4K60p撮影でもクロップなし。画質と構図の自由度が高まりました。
• ダブルダイヤル搭載&操作系が上級機に近い
R10ではモードダイヤル+サブ電子ダイヤルを備え、マニュアル撮影がしやすくなっています。Kiss M2とは一線を画す操作性です。
このように、EOS R10は単なるエントリー向けではなく、ワンランク上の実用機としての進化を遂げています。
他機種との比較|EOS R50・Z 50・α6400との違い
| 機種名 | AF性能 | 連写性能 | 手ブレ補正 | 動画性能 | 重量 |
|---|---|---|---|---|---|
| EOS R10 | ◎(デュアルピクセルCMOS AF II) | ◎(最大23コマ/秒) | ×(レンズ依存) | ◎(4K60pクロップなし) | 約429g |
| EOS R50 | ◎(同等) | ○(最大15コマ/秒) | × | ○(4K30p、ややクロップあり) | 約375g |
| Z 50 | ○(高速だが被写体認識は弱い) | ○(11コマ/秒) | × | ○(4K30p) | 約450g |
| α6400 | ◎(リアルタイム瞳AF) | ○(11コマ/秒) | × | ◎(4K30p+ログ撮影可) | 約403g |
購入者の口コミまとめ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| AFが爆速で動く被写体に強い | 手ブレ補正がボディにないのが惜しい |
| 連写性能が驚異的で撮り逃しがない | 動画撮影中に本体が熱くなりやすい |
| 軽くて旅行にも最適 | EVFの精細さが物足りない |
| 4K60pクロップなしは最高 | バッテリー持ちが短い |
| タッチ操作や設定が直感的 | USB給電使用時の制限がやや不便 |
多くのユーザーが「AFと連写性能」「軽さ」「4K動画」に満足しており、逆に「手ブレ補正」「バッテリー性能」に不満を感じています。
総評|このカメラはこんな人におすすめ!
• 本格的な写真・動画をこれから始めたい初心者
• 子どもやペットの撮影をしっかり行いたい人
• 動体や旅行撮影を失敗したくない人
• コンパクトながら高性能なカメラを探している人
• フルサイズは大きすぎると感じている人
EOS R10は、初心者〜中級者まで幅広く満足できるカメラです。「失敗しないカメラ選び」をしたい方にこそ、ぜひ手に取ってもらいたい1台です。
まとめ|EOS R10は買って後悔する?しない?
EOS R10は、CanonのAPS-Cミラーレスの中でも非常に完成度の高い一台です。AFの速さ、連写の強さ、そして動画品質の高さは、他の同価格帯モデルと比べても頭ひとつ抜けています。
一方で、手ブレ補正の非搭載やバッテリーの弱さ、長時間動画時の発熱などは、用途によってはストレスになる可能性も。購入前には「自分がどう使いたいか」「どういうシーンで活用したいか」を明確にしておくと後悔しません。
とはいえ、バランスの良さと取り回しやすさは抜群。初めてのミラーレスとしても、中級機へのステップアップとしても、「買って損しない一台」として自信を持っておすすめできます。
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