フルサイズミラーレスを選ぶ際に候補に挙がりやすいのが「SONY α7 IV」「Canon EOS R8」「Nikon Z 5」「Nikon Z 7II」の4機種です。どれもフルサイズセンサー搭載で高画質を誇りますが、価格・性能・操作性には明確な違いがあります。本記事では初心者から中級者の方にもわかりやすく、それぞれの特徴を丁寧に比較しました。結論から言うと、バランス重視ならα7 IV、軽量さならEOS R8、コスパならZ 5、高画素重視ならZ 7IIがおすすめです。
この記事でわかること
- 各モデルのスペックと価格の違い
- 初心者〜中級者にとっての使いやすさ
- 実際に使って感じたメリット・デメリット
- 用途別おすすめモデル
- 購入者の口コミやリアルな評価
比較①:スペック・価格表
| モデル名 | 発売年月 | センサー | 有効画素数 | 重量 | 動画性能 | 実勢価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| SONY α7 IV | 2021年12月 | フルサイズ CMOS | 約3300万画素 | 約659g | 4K60p | 約35万円前後 |
| Canon EOS R8 | 2023年4月 | フルサイズ CMOS | 約2420万画素 | 約461g | 4K60p | 約23万円前後 |
| Nikon Z 5 | 2020年8月 | フルサイズ CMOS | 約2432万画素 | 約675g | 4K30p | 約18万円前後 |
| Nikon Z 7II | 2020年12月 | フルサイズ CMOS | 約4575万画素 | 約705g | 4K60p | 約38万円前後 |
特徴と第一印象
SONY α7 IV

α7 IVは「オールラウンダー」として非常にバランスの取れたフルサイズ機です。約3300万画素という解像度は、風景からポートレート、動画まで幅広く対応できる絶妙な画素数。AF(オートフォーカス)の追従性能はソニーらしく非常に優秀で、人や動物、鳥の瞳検出も精度が高いです。ボディはやや重量感がありますが、その分グリップがしっかりしており長時間の撮影でも安定感があります。動画性能も4K60pに対応しており、写真・動画の両方を本格的に楽しみたい人におすすめできる一台です。価格は35万円前後と安くはありませんが、長く使える安心感があります。
Canon EOS R8

EOS R8は2023年登場の軽量フルサイズ機で、約461gという驚異的な軽さが魅力です。センサーは上位モデルEOS R6 Mark IIと同等のものを搭載しており、約2420万画素ながら高感度耐性に優れ、夜景や暗所撮影に強い点が特徴です。動画性能も4K60pに対応しており、ビギナーでも扱いやすいメニュー構成と操作感が好評。シャッター音も控えめでスナップ撮影にも向いています。ただし、軽量化のためにバッテリーが小さめで、連続撮影時間が短い点には注意が必要です。コストパフォーマンスを重視する方や、旅行・日常用途に最適です。
Nikon Z 5

Nikon Z 5は2020年発売のエントリーフルサイズ機で、コストパフォーマンスに優れたモデルです。約2432万画素のセンサーは十分な解像度を持ち、風景やポートレートをしっかり撮影可能。Zシリーズ共通の堅牢なボディと優れたグリップ感で、初心者でも安心して使えます。デュアルスロット搭載という安心感もあり、エントリーモデルとしては珍しい仕様です。一方で動画は4K30p止まりでクロップも発生するため、本格的な映像制作には不向き。ただし価格が18万円前後と安く、初めてのフルサイズ導入にはうってつけの一台です。
Nikon Z 7II

Z 7IIは「高画素フルサイズ機」として登場し、約4575万画素という圧倒的な解像度を誇ります。風景や商品撮影など、ディテール重視の写真に最適で、大判プリントにも余裕を持って対応できます。ボディはやや大きく重めですが、その分バッテリー持ちや操作性に安定感があります。動画も4K60pに対応しており、静止画と映像を両立できる点も魅力。ただし高画素機ゆえにデータ容量が大きく、PCの処理性能や保存環境を求められる点には注意が必要です。価格は約38万円前後と高めですが、「最高の画質を追求したい」方におすすめの一台です。
比較③:実際に使って良かった点(強み)
SONY α7 IV
- AF性能が非常に優秀で動体撮影に強い
- 写真・動画どちらも高水準
- 操作性が洗練され、プロにも対応可能
Canon EOS R8
- 軽量ボディで長時間の持ち運びがラク
- 暗所性能に強く夜景や室内でもきれい
- 操作系がシンプルで初心者にも優しい
Nikon Z 5
- フルサイズ最安クラスでコスパが高い
- デュアルスロットで安心のバックアップ
- 堅牢なボディとグリップで安定した操作感
Nikon Z 7II
- 4575万画素の超高解像度センサー
- 風景・商品撮影で細部まで表現可能
- プロ向けの操作性と安定したバッテリー性能
気になった点(弱み)
SONY α7 IV
- ボディが重く長時間の携行には不向き
- 価格が高く初心者には手を出しにくい
- RAWデータが大きくPC環境を選ぶ
Canon EOS R8
- バッテリー容量が小さく持ちが悪い
- 長時間撮影で発熱しやすい
- 軽量化のため耐久性はやや控えめ
Nikon Z 5
- 動画は4K30p止まりでクロップも発生
- AF速度が最新モデルより劣る
- 高感度耐性がやや弱く暗所に不安
Nikon Z 7II
- データ容量が大きく保存環境に負担
- ボディが大きく重め
- 価格が高く初心者には敷居が高い
用途別おすすめモデル
| 用途 | おすすめモデル | 理由 |
|---|---|---|
| 旅行・日常スナップ | Canon EOS R8 | 軽量ボディで持ち歩きやすく、高感度性能も優秀。 |
| オールラウンド | SONY α7 IV | 静止画も動画も高水準。万能タイプで長く使える。 |
| コスパ重視の入門機 | Nikon Z 5 | 低価格ながら堅牢な作り。フルサイズ入門に最適。 |
| 作品制作・商業撮影 | Nikon Z 7II | 4575万画素の圧倒的解像度で細部まで表現可能。 |
購入者の口コミ(良い・悪い)
| モデル名 | 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|---|
| SONY α7 IV | 「AFが本当に速くて信頼できる」「動画と写真を両方楽しめる万能機」 | 「値段が高い」「RAWデータが重くPC処理が追いつかない」 |
| Canon EOS R8 | 「とにかく軽い!旅行に持って行きやすい」「暗所でもきれいに撮れる」 | 「バッテリーがすぐ減る」「連写すると熱を持ちやすい」 |
| Nikon Z 5 | 「この価格でフルサイズはコスパ最強」「デュアルスロットで安心」 | 「動画が弱い」「AFが最新機種ほど速くない」 |
| Nikon Z 7II | 「解像度が圧倒的。風景や商品撮影に最高」「ボディが堅牢で安心」 | 「データが重く処理が大変」「値段が高く初心者には不向き」 |
口コミを総合すると、α7 IVは万能性、EOS R8は軽快さ、Z 5はコスパ、Z 7IIは画質の高さに満足度が集中しています。一方で、いずれも「価格・重量・データ処理環境・バッテリー」といった部分が弱点として挙げられており、自分の用途と環境に合わせて選ぶことが大切だと分かります。
どんな人におすすめか
| モデル名 | おすすめの人 | 理由 |
|---|---|---|
| SONY α7 IV | 「1台で写真も動画も楽しみたい人」 | 静止画・動画の両方が高水準。AF性能も信頼できる。 |
| Canon EOS R8 | 「軽量フルサイズで旅行や日常を撮りたい人」 | 461gと軽く、暗所にも強いのでスナップに最適。 |
| Nikon Z 5 | 「フルサイズを安く始めたい初心者」 | 価格が手頃で操作もわかりやすい。安心のデュアルスロット。 |
| Nikon Z 7II | 「高解像度で作品制作や商業撮影をしたい人」 | 4575万画素の解像度で細部まで描写できる。 |
選び方のポイントは「撮影スタイル」。オールラウンドならα7 IV、軽快さならEOS R8、コスパ重視ならZ 5、画質最優先ならZ 7IIという棲み分けが明確です。初心者が最初の1台として安心して使えるのはEOS R8やZ 5。一方、長く使い込む前提ならα7 IVやZ 7IIの方が満足度が高いでしょう。
まとめ(選び方の結論)
フルサイズミラーレスはどの機種を選んでも高画質ですが、それぞれの個性ははっきり分かれています。
- SONY α7 IV → 写真も動画もバランスよく楽しみたい人に最適
- Canon EOS R8 → 軽さと扱いやすさを重視する人におすすめ
- Nikon Z 5 → コスパ重視で初めてフルサイズを導入する人向け
- Nikon Z 7II → プロ志向で最高画質を追求したい人向け
👉 結論として、「どの性能を最優先するか」で選べば後悔は少ないでしょう。軽さ・価格・画質・万能性、それぞれの長所を理解して、自分の撮影スタイルに合った一台を選ぶことが重要です。







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