Honda Dio110（ディオ110）は、軽量ボディと扱いやすさ、そして「必要十分」な装備で通勤・通学の強い味方として評判の高い原付二種スクーターです。
シンプルな設計ゆえ維持費が安く、燃費の良さと取り回しの軽さが日常のストレスを小さくしてくれます。価格面も現実的で、初めての125（110）デビューや毎日の足を探す方から高評価を集めています。
一方で、PCXやNMAXのようなプレミアム路線の快適装備・上質感を求めると「質感が物足りない」「長距離は疲れやすい」という評価に振れやすく、そこで後悔につながるケースも。
本記事では、Dio110のスペック、オススメな人、後悔ポイント、壊れやすさ、カスタム、ライバル比較、口コミ、評価、中古市場までを丁寧に解説し、最後に後悔しないためのまとめも提示します。
Dio110のスペック
| 項目 | 数値・内容 |
|---|---|
| 実測燃費 | 45〜60 km/L（環境・季節・走り方で変動） |
| カタログ燃費（WMTC目安） | 約50 km/L 前後 |
| 排気量 | 109 cc（空冷 単気筒） |
| 最高出力 | 約8〜9 PS |
| 最大トルク | 約9 N·m 前後 |
| 車両重量 | 約100〜104 kg（年式差あり） |
| シート高 | 約760〜765 mm |
| タンク容量 | 約5.0 L |
| ブレーキ | 前ディスク / 後ドラム（年式・仕様で差） |
| 主な装備 | コンビニフック/フラットフロア/USB電源（年式差） |
| 価格（新車） | 約23〜29万円台（地域・年式で変動） |
Dio110は空冷単気筒の約109ccエンジンを搭載し、最高出力はおおむね8〜9PS、最大トルクは9N·m前後の実用志向です。
実測燃費は45〜60km/L付近（季節や道路状況、乗り方で変動）と優秀で、ガソリン代をしっかり抑えられます。装備重量は約100kg前後と軽く、シート高も低めの設定で足つき良好。フロアボードは実用的で、買い物や通勤の荷物も置きやすいのが美点です。
ブレーキは前ディスク／後ドラム（年式や仕様で差）。メーターや灯体は質実剛健で、豪華さよりも「壊れにくく使いやすい」を優先した作りです。総じて、街乗り域での使い勝手とコスパを軸に評価が安定するパッケージといえます。
オススメな人
| タイプ | 理由（評判・評価の傾向） |
|---|---|
| 通勤・通学メイン | 燃費と維持費が安く、日常利用の総合コスパ評価が高いです。 |
| 取り回し重視 | 軽量ボディと低シートで駐輪・押し歩きがラクです。 |
| はじめての原付二種 | 穏やかな特性で初心者でも後悔しにくい安心感があります。 |
| 実用派・道具派 | 装備は必要十分で壊れにくいという評価が安定しています。 |
毎日の移動を効率化したい人に向きます。軽さと低シートで押し歩き・駐輪がラク、取り回しが得意なので混雑路や狭い駐輪場でも苦になりません。
コスト重視の人にも最適です。高い実用燃費と税・保険・消耗品の安さで家計に優しいという評判が多く、長期的な評価も良好です。
また、スクーター初心者・小柄な方にもおすすめ。挙動が穏やかで扱いやすく、怖さが少ないため「最初の一台」で後悔しにくい特性です。
さらに、“道具として割り切る”実用派なら満足度が高いはず。プレミアム装備や高出力より、日々の確実性・信頼性・維持費を重視する価値観にぴったりはまります。
後悔するポイント
| ポイント | 回避策・チェック観点（まとめ） |
|---|---|
| 装備・質感は必要十分 | PCX/NMAXと比較しすぎない。実車でメーター/灯体/収納を確認。 |
| サスペンションの簡素さ | 空気圧・荷重調整と試乗で段差のいなしをチェック。 |
| パワーの余裕は控えめ | 幹線道路・登坂頻度が高いなら上位125も比較検討。 |
| 長距離・高速は不得手 | 用途が遠乗り中心ならPCX/150-160ccも要検討。 |
まず装備・質感は必要十分レベルです。上級125のようなメーター演出、広いスクリーン、豪華シートを期待すると「思っていたより質素」という評価に。
サスペンションは街乗り域に最適化され、荒れた路面や段差のいなしが得意とは言えません。長時間走行ではコツコツ感が気になり、ここで後悔が出やすいです。
パワー感も高速寄りには不向き。発進〜市街地は十分ですが、幹線道路の合流や長い登りでは余裕が限られます。
そして見た目のプレミアム感は控えめ。所有満足を「上質さ」で求める方には不向きで、購入前に実車で質感を確認しておくと後悔を避けやすいです。
壊れやすさ
| 部位 | 症状/傾向 | 対策 | 目安費用 |
|---|---|---|---|
| Vベルト/ローラー/クラッチ | 通勤酷使で摩耗早め | 2〜3万kmで点検・交換 | 2〜4万円 |
| ブレーキ周り | ストップ＆ゴーで消耗 | 定期清掃・早め交換 | 1〜2万円 |
| バッテリー | 短距離多用で劣化 | 定期充電・良質品に交換 | 7千〜1.5万円 |
| サス/ブッシュ | 経年でゴツゴツ感 | ショック/ブッシュ更新 | 1.5〜3万円 |
Dio110はHondaらしい信頼性が評価されます。致命的な持病の評判は少なく、オイル管理と定期点検を守れば長く付き合える傾向です。
注意すべきは、駆動系（Vベルト・ウェイトローラー・クラッチ）の摩耗とブレーキ消耗。通勤などストップ＆ゴーが多い用途では交換周期がやや短くなることがあります。
また、バッテリーは短距離＆夜間ライト多用で弱りやすいため、定期充電や良質品への交換で予防を。サスペンションやブッシュは経年でヘタりが出るため、交換すると乗り味がリフレッシュします。総じて「壊れやすさ」より“使われやすさ”に起因する消耗を丁寧に見ていけば評価は安定します。
カスタムパーツ
| カテゴリ | 内容 | 目安価格 | 効果/評価 |
|---|---|---|---|
| 積載 | リアキャリア＋トップケース（30〜39L） | 1.5〜4万円+ | 買い物・通勤で満足度が大幅向上し評価が安定。 |
| 防風/快適 | ロングスクリーン/ナックルガード/グリップヒーター | 5千〜2.5万円 | 疲労軽減で“後悔ポイント”を潰せます。 |
| 足回り | 社外ショック/タイヤ銘柄変更 | 1.5〜4万円 | 段差のいなしと接地感が向上し評価が底上げ。 |
| 防犯 | ディスクロック/アラーム/二重ロック | 5千〜2万円 | 通勤置き場の盗難リスクを抑止します。 |
まずは積載・防風・防犯の“三種の神器”が鉄板です。
トップケース（30〜39L）＋強化キャリアで買い物・通勤の快適性が大幅アップ、口コミでも満足度が高い分野です。ロングスクリーン／ナックルガード／グリップヒーターは季節の疲労を減らし、雨天や冬場の評価を底上げします。防犯はディスクロック＋アラームの二重化が後悔防止策。
走りの質を上げるなら、タイヤ銘柄の見直しや社外リアショックで段差のいなしと接地感を改善。**駆動系セッティング（ローラー重量・スライダー）**は発進〜中速のフィーリングを整えられますが、燃費・耐久とのバランスを意識するのがコツです。
ライバル比較
| 項目＼車種 | Dio110 | リード125（Honda） | アクシスZ（Yamaha） |
|---|---|---|---|
| 軽さ/取り回し | ★★★★★（最軽量級） | ★★★★☆（低重心） | ★★★★★（約100kg） |
| 収納/実用性 | ★★★★☆（十分） | ★★★★★（大容量） | ★★★★☆（約37L） |
| 快適性 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 価格感 | 安い〜適正 | 中庸〜やや高め | 安い |
| 総評 | “軽さ×実用×コスパ”で後悔少なめ | 実用・収納で高評価 | 軽快・燃費で高評価 |
Honda リード125：大容量シート下と安定感が魅力。価格は上がるが“働くスクーター”としての評価が高い。
Yamaha アクシスZ：超軽量×高燃費×低価格で、実用コスパが強い。装備はシンプル。
Honda PCX125：快適性・上質感の定番。高速寄りの余裕もあり、価格は高め。
Dio110は軽さ・維持費・扱いやすさで勝負する実用特化枠。プレミアム装備や長距離快適を重視するならPCX、収納や業務用途の利便性ならリード、価格重視や軽さ重視ならアクシスZ—という住み分けで評価が安定します。
口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 軽くて押し歩きがラク。 実用燃費が良く維持費が安い。 足つきが良く初心者に優しい。 シンプルで壊れにくい安心感。 | サスが硬めで段差が気になる。 高速や登りで余裕が少ない。 装備・質感が地味。 長距離は疲れやすい。 |
良い口コミ（要点）
- 軽くて押し歩き・駐輪がラク。細い路地でも扱いやすい。
- 実用燃費が良く、維持費が安い。
- シンプルで壊れにくい安心感。
- 足つきが良く、初心者にも優しい。
悪い口コミ（要点）
- サスペンションが硬めで段差が気になる。
- 加速や高速域の余裕は控えめ。
- 装備・質感が“実用品”で地味。
- 長距離は疲れやすく、風防が欲しくなる。
口コミは「軽さ・燃費・扱いやすさ」が高評価、「快適装備・上質感・余裕感」で評価が割れがちです。
評価
| 項目 | 星 | コメント |
|---|---|---|
| 快適性 | ★★★☆☆ | スクリーン等で底上げ可能です。 |
| 燃費 | ★★★★★ | 通勤のコスト削減に直結します。 |
| パワー | ★★★☆☆ | 市街地は十分、余裕は控えめです。 |
| 取り回し | ★★★★★ | 軽さと低シートで安心です。 |
| コスパ | ★★★★★ | 購入〜維持の総合評価が高いです。 |
- 快適性：★★★☆☆（スクリーン等で底上げ可）
- 燃費：★★★★★（通勤・街乗りの強い味方）
- パワー：★★★☆☆（日常域は十分）
- 取り回し：★★★★★（軽さは正義）
- コスパ：★★★★★（購入〜維持の総合点が高い）
総合評価は“街乗りの現実解”。価値軸が一致すれば後悔は出にくく、実用派からの評判が安定します。
中古市場
| 年式帯 | 走行距離目安 | 価格帯目安 | 狙い目ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 2018–2020 | 1.5〜3万km | 15〜22万円 | 駆動系交換・整備記録が明確 | 外装傷/サビ、パッド・タイヤ残量 |
| 2021–2023 | 5千〜2万km | 20〜28万円 | USB等の実用装備付き個体 | 追加配線の取り回し・ヒューズ管理 |
| 低走行/ワンオーナー | 〜5,000km | 25〜30万円 | 屋内保管・純正度の高さ | 長期放置のバッテリー/タイヤ劣化 |
台数は比較的豊富で、価格相場はおおむね15〜28万円台（年式・距離・状態で変動）。狙い目は駆動系の交換履歴が明確で、タイヤ・ブレーキ等の消耗に余力がある個体。
通勤用途で距離が伸びやすい車種のため、整備記録・保管状況・転倒歴の確認が後悔回避の要です。電装追加が多い中古は配線品質とヒューズ管理をチェックすると安心です。
まとめ
Dio110は、日々の移動をとにかくラクに、安く、確実にこなしたい人の強い味方です。軽さ・実用燃費・取り回しの良さが積み重なり、通勤のストレスを減らしてくれます。一方、上質な乗り味や長距離快適性、強い加速を求めると評価は下がり、そこで後悔が生まれがちです。
後悔回避のポイント（まとめ）
- 実車確認：段差のいなし・ブレーキの効き・足つき・直進安定を試乗でチェック。
- 三種の神器：トップケース＋ロングスクリーン＋防犯で日常評価を底上げ。
- 消耗品管理：駆動系・ブレーキ・タイヤ・バッテリーの計画交換を前提に。
この3点を押さえれば、Dio110は“評判どおりの実用最強”として高い満足をもたらし、購入後の評価も安定するはずです。
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