Honda Gold Wing GL1800は、世界的に「キング・オブ・ツアラー」と呼ばれるフラッグシップツーリングモデルです。1,800cc水平対向6気筒エンジンによる圧倒的な滑らかさと力強さ、ラグジュアリーな装備群、そして快適性を極めた走行性能は、長距離ライダーから高い評価を得ています。一方で、その巨体や価格、維持コストの高さに「後悔」する人も一定数存在します。本記事では、GL1800のスペックや特徴、口コミや評価をまとめ、後悔回避のためのポイントを整理します。
Gold Wing GL1800のスペック
| 項目 | Gold Wing GL1800(目安) |
|---|---|
| 実測燃費(参考) | 15〜20 km/L |
| カタログ燃費(WMTC等) | 約17〜18 km/L |
| 排気量 | 1,833 cc |
| エンジン形式 | 水冷 水平対向6気筒 SOHC |
| 最高出力 | 約126 PS / 5,500 rpm |
| 最大トルク | 約170 Nm / 4,500 rpm |
| トランスミッション | 6速MT or DCT(リバース付) |
| 装備重量 | 約365〜390 kg(仕様により) |
| シート高 | 約745 mm |
| タイヤ(F/R) | 130/70R18 ・ 200/55R16 |
| 電子制御 | ライディングモード/HSTC/ABS/電子サス/クルコン |
| 快適装備 | 電動スクリーン/オーディオ/ナビ/Apple CarPlay等 |
| 新車価格(目安) | 約330〜420万円 |
| 中古相場(目安) | 約180〜320万円 |
GL1800は、1,833cc水平対向6気筒エンジンを搭載し、約126PS/5,500rpm、最大トルク170Nm/4,500rpmを発揮します。DCT(デュアルクラッチトランスミッション)モデルや、リバース機能、電動式スクリーン、オーディオシステムなど豪華装備を完備。重量は約380kgと超重量級ながら、重心の低さで走行安定性は非常に高いです。最新モデルではApple CarPlayや電子制御サスペンションも搭載され、まさに移動するラグジュアリーサロンと呼べる仕様です。
オススメな人
| こんな人にオススメ | 理由 |
|---|---|
| 長距離ツーリングを圧倒的に快適にしたい人 | 防風性・シート・足回りが疲労を最小化し「移動がご褒美」になるからです。 |
| 二人乗りメインのライダー | タンデム装備が豪華で、同乗者の満足度が非常に高い評価です。 |
| DCTやクルコンを使って楽に旅したい人 | 渋滞・高速どちらでも恩恵が大きく、後悔しにくい選択になります。 |
| 積載と電子装備を重視する人 | 大容量ラゲッジと先進装備で“まとめて”旅支度が完結します。 |
GL1800は「とにかく快適に長距離を走りたい人」に最適です。特に二人乗りやタンデムツーリングを頻繁に行う方、数百〜数千キロ単位で旅を楽しむライダーに強くおすすめされます。また、クルーズコントロールやオーディオなど快適装備をフル活用したい人にもピッタリです。単なる移動手段ではなく、旅そのものを楽しみたい人からの評判は非常に高いです。
後悔するポイント
| 後悔ポイント | 具体例/回避策 |
|---|---|
| 取り回しの難しさ | 狭い駐輪や段差で苦労。走り出せば軽いのでルート選択と駐輪確保で回避。 |
| サイズ感が日本の街で持て余す | 細道・急坂でストレス。主要幹線・高速中心の使い方に寄せると満足度UP。 |
| 価格・維持費が高い | 保険・タイヤ・ブレーキコストが大きめ。走行計画と消耗品の長寿命銘柄で対策。 |
| 装備トラブル時の費用 | 電装/オーディオ系は修理代が張る傾向。保証や延長保証を活用。 |
後悔しやすい点としては、まず車体の大きさと重量が挙げられます。取り回しや駐車スペース確保が大変で、街乗り中心だと不便さを感じることもあります。また、新車価格が350万円を超える場合があり、維持費(保険、タイヤ、燃料)も高額です。さらに、狭い日本の道路事情では持て余す場面もあり「宝の持ち腐れだった」と後悔する声も見られます。
壊れやすさ
| 部位/項目 | 傾向 | メンテのコツ |
|---|---|---|
| エンジン/駆動 | 超高耐久の評判(長寿命) | 指定粘度・交換間隔厳守。DCTは規定整備を確実に。 |
| 電子装備 | 装備点数が多く稀に誤作動 | 洗車時の防水・端子チェック。診断で早期発見。 |
| ブレーキ/タイヤ | 重量由来で消耗早め | 空気圧管理と摩耗監視。ロング前に必ず点検。 |
| サスペンション | 快適だが荷重で劣化進行 | プリロード/電子サス設定を体重・積載に合わせる。 |
ホンダらしく耐久性は非常に高く、「壊れにくい」と評判です。エンジンはメンテを怠らなければ20万km以上走行可能な実績があります。ただし、電子制御系や豪華装備が多いため、センサーやオーディオ系統の不具合がまれに報告されます。また、重量によるタイヤやブレーキの消耗は早めに出る傾向があります。
カスタムパーツ
| カテゴリ | 代表例 | 効果 |
|---|---|---|
| 快適系 | ハイスクリーン/ゲルシート | 防風性・着座快適性が向上し長距離の疲労を軽減。 |
| 実用/積載 | ラゲッジ拡張/USB/ドラレコ | 旅装備を拡充し記録・電源周りを最適化。 |
| 安全/防御 | ガード/フォグ/補助灯 | 被視認性と転倒時の安心を強化し後悔を防止。 |
| オーディオ/電装 | スピーカー強化/ナビ連携 | インフォテインメントの満足度を底上げ。 |
GL1800向けのカスタムは快適性や実用性をさらに高めるものが主流です。スクリーンやシートの交換、LED化、パニアケースの拡張、オーディオアップグレードなどが人気です。ドレスアップとしてクロームパーツやイルミネーション系も豊富で、「豪華な旅仕様」に仕上げる楽しみ方があります。
ライバル比較
| 項目 | Gold Wing GL1800 | BMW K1600GTL | H-D Electra Glide | Indian Roadmaster |
|---|---|---|---|---|
| エンジン | 水平対向6 | 直列6 | 空冷/油冷Vツイン | 空冷/油冷Vツイン |
| 出力/トルク感 | 滑らか・力強い | 高回転の伸び◎ | 鼓動重視 | 低回転トルク |
| 装備/電子制御 | 超充実 | 充実 | 必要十分 | 充実 |
| ツーリング快適性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 取り回し | 重い(低重心で◎) | 重い | 重い | 重い |
| 価格感(新車) | 高い | 非常に高い | 高い | 非常に高い |
ライバルにはBMW K1600GTLやHarley-Davidson Electra Glideが挙げられます。K1600GTLは直列6気筒によるスムーズさとスポーティな走りが特徴で、ヨーロピアンな高級感があります。Electra Glideは伝統的なVツインの鼓動感とアメリカンクルーザーらしい存在感で人気です。GL1800はその中で「快適性と信頼性の両立」で群を抜いており、万人におすすめできる完成度の高さが光ります。
口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 「車のような快適さ」「タンデムが最高」「DCTとクルコンで疲れない」 | 「重くて取り回しが厳しい」「街乗りは大げさ」「維持費が高い」 |
良い口コミには「まるで車のような快適さ」「ロングツーリングで疲れ知らず」「タンデムでも最高に快適」といった声が多数あります。悪い口コミでは「重すぎて取り回しが地獄」「街乗りでは持て余す」「価格と維持費が高い」といった意見があります。
評価
| 評価項目 | 星 | コメント |
|---|---|---|
| ツーリング快適性 | ★★★★★ | 風防・シート・電子制御が長距離疲労を劇的に軽減します。 |
| 街乗り適性 | ★★☆☆☆ | サイズと重量の影響が大きく、用途が合わないと後悔しやすいです。 |
| コスパ | ★★★☆☆ | 価格は高いが旅性能はトップクラスという評価です。 |
| 信頼性/耐久性 | ★★★★★ | 定期整備前提で長寿命の評判。長距離走でも安心です。 |
| 総合評価 | ★★★★☆ | 旅志向なら後悔の少ない最適解。街乗り中心だと過剰装備です。 |
総合評価は「★★★★☆」以上で、特にツーリング性能や快適性では「★★★★★」に近い満点評価です。マイナスポイントは重量と価格ですが、それを理解した上で購入すれば後悔は少ないでしょう。
中古市場
| 年式帯 | 価格目安 | 狙い目ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 〜2017(旧型) | 約180〜250万円 | 価格がこなれて装備充実 | 電装・オーディオの動作と配線劣化を要確認。 |
| 2018〜2020(現行初期) | 約220〜300万円 | DCT普及・軽量化世代 | 純正更新の反映状況とリコール対応の履歴。 |
| 2021〜(熟成) | 約280〜320万円 | 装備・電装が熟成し満足度高い | プレミア価格傾向。保証とメンテ記録を重視。 |
中古市場では200万円前後から見つかり、年式や走行距離で価格が大きく変動します。長距離走行車両が多いですが、メンテナンス履歴がしっかりしていれば安心して購入できます。人気の高いDCTモデルや最新型は高値安定ですが、リセールバリューも比較的高いです。
まとめ
Honda Gold Wing GL1800は、快適性と豪華装備を極めた「究極のツアラー」です。高速道路から大陸横断まで難なくこなせる一方、日本の都市部や街乗り中心ではオーバースペックになりがちです。購入前に自分のライディングスタイルをしっかり見極めれば、「後悔」するリスクを最小限に抑えられます。旅そのものを楽しみたいライダーにとって、GL1800は最高の評価を得られる相棒になるでしょう。




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