「50ccスクーター=遅い」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
日本では原付一種の法定速度が30km/hに制限されているため、どうしても「流れに乗れない」と思われがちです。
しかし実際には、世界中で販売されている50ccスクーターの中には、実測で60〜90km/hに到達するモデルも存在します。
この記事では、2025年現在も新車で購入可能な50ccスクーターを対象に、実測最高速を重視したランキングTOP10を紹介します。
欧州や北米のモデル、日本国内専売モデルも含め、燃費や価格の情報も整理しました。
【この記事でわかること】
- 現行販売中の50ccスクーターで「速いモデル」TOP10
- 各モデルの実測最高速とカタログ上の数値の違い
- 日本市場と海外市場における50ccの位置付け
- 通勤通学におすすめのモデルと、スピード重視のモデルの違い
50ccスクーター最高速ランキングTOP10
| 順位 | モデル名 | メーカー | 実測最高速度 | カタログ最高速度 | 販売地域 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Aprilia SR50 / SR50 R | アプリリア(イタリア) | 85〜90km/h(制限解除時) | 45km/h(欧州規制値) | 欧州・北米 |
| 2 | PGO/Genuine Roughhouse 50 | PGO(台湾)/Genuine(米国) | 約72km/h | 48km/h(米国規制値) | 北米 |
| 3 | Yamaha JOG ZR | ヤマハ(日本) | 65〜75km/h | 30km/h(日本法定) | 日本 |
| 4 | Suzuki アドレスV50 | スズキ(日本) | 60〜70km/h | 30km/h(日本法定) | 日本 |
| 5 | Honda タクト / タクトベーシック | ホンダ(日本) | 60〜65km/h | 30km/h(日本法定) | 日本 |
| 6 | SYM Mask 50 | SYM(台湾) | 45〜55km/h | 45km/h(欧州規制値) | 欧州 |
| 7 | Peugeot Speedfight 50 | プジョー(フランス) | 55〜65km/h | 45km/h(欧州規制値) | 欧州 |
| 8 | Yamaha Aerox 50 | ヤマハ(日本/欧州向け) | 55〜65km/h | 45km/h(欧州規制値) | 欧州 |
| 9 | Lambretta V50 Special | ランブレッタ(イタリア) | 55〜60km/h | 45km/h(欧州規制値) | 欧州 |
| 10 | Vespa Primavera 50 | ピアッジオ(イタリア) | 55〜60km/h | 45km/h(欧州規制値) | 欧州 |
各モデルの詳しい解説
1位:Aprilia SR50 / SR50 R

| バイク名 | Aprilia SR50 / SR50 R |
|---|---|
| メーカー | アプリリア(イタリア) |
| 新車販売価格 | 約35〜40万円(欧州換算) |
| 中古平均価格 | 約25〜45万円 |
| 平均燃費 | 約38km/L(実測) |
| タンク容量 | 7L |
Aprilia SR50は「世界最速の50ccスクーター」とも呼ばれる伝説的なモデル。
2ストロークエンジンを搭載したRシリーズは、規制解除時には実測で85〜90km/hに到達した事例もあり、50ccの常識を超えた性能を誇ります。
欧州法規制によりカタログ上は最高速45km/hに制限されていますが、シャーシ剛性やディスクブレーキなど装備も本格的で、若者のスポーツ志向に応える一台。北米でも根強い人気があり、中古市場では高額取引されるほどの存在感を持っています。
2位:PGO/Genuine Roughhouse 50

| バイク名 | PGO / Genuine Roughhouse 50 |
|---|---|
| メーカー | PGO(台湾)/ Genuine Scooters(米国) |
| 新車販売価格 | 約38万円(US価格:$2,699) |
| 中古平均価格 | 約20〜30万円 |
| 平均燃費 | 約42km/L(EPA値) |
| タンク容量 | 6.8L |
台湾PGO製のスポーツスクーターを米国Genuineが販売しているモデル。
米国では「最速のファクトリー50cc」と呼ばれるほどで、実測で約72km/hに到達可能。
オフロード風デザインと頑丈な足回りを持ち、北米のスクーターファンから高評価を得ています。燃費性能も高く、通勤用としても十分実用的。規制値では30mph(約48km/h)に抑えられていますが、その潜在性能は圧倒的です。
3位:Yamaha JOG ZR

| バイク名 | Yamaha JOG ZR |
|---|---|
| メーカー | ヤマハ(日本) |
| 新車販売価格 | 約23〜25万円 |
| 中古平均価格 | 約10〜18万円 |
| 平均燃費 | 約58km/L(WMTCモード) |
| タンク容量 | 4.4L |
日本国内で入手可能な50ccスクーターの中で、最速クラスといえるのがこの「JOG ZR」。
ヤマハ伝統の軽快なJOGシリーズをベースにスポーティチューンされ、実測で65〜75km/hをマーク。
特に車体の軽さと加速の良さで、街中から郊外までテンポよく走れる一台。
外観もエアロパーツやリアスポイラーを備え、スポーティ志向の若者に人気。価格も20万円台前半と手が届きやすい点も魅力です。
4位:Suzuki アドレスV50

| バイク名 | Suzuki アドレスV50 |
|---|---|
| メーカー | スズキ(日本) |
| 新車販売価格 | 約20万円 |
| 中古平均価格 | 約8〜15万円 |
| 平均燃費 | 約53km/L(WMTCモード) |
| タンク容量 | 4.5L |
アドレスシリーズは「コスパ最強の原付」として長年支持されてきました。
現行のアドレスV50も軽量ボディと扱いやすいエンジン特性を持ち、実測60〜70km/hを記録。
シンプルで細身の車体は小回り性能に優れ、狭い路地や混雑した市街地でも快適に走行できます。
価格も20万円前後とリーズナブルで、燃費性能も良好。通勤・通学における「実用原付」の代表格です。
5位:Honda タクト / タクトベーシック

| バイク名 | Honda タクト / タクトベーシック |
|---|---|
| メーカー | ホンダ(日本) |
| 新車販売価格 | 約22〜24万円 |
| 中古平均価格 | 約10〜16万円 |
| 平均燃費 | 約58km/L(WMTCモード) |
| タンク容量 | 4.5L |
タクトはホンダの実用型スクーターとして長い歴史を持つモデル。
現行型は水冷4ストeSPエンジンを採用し、静粛性と燃費性能に優れながら、実測で60〜65km/hに到達します。
足つきが良くシート下収納も大きいため、毎日の足として非常に使いやすいのが特長。
学生や社会人の通勤通学用スクーターとして圧倒的な人気を誇ります。
6位:SYM Mask 50

| バイク名 | SYM Mask 50 |
|---|---|
| メーカー | SYM(台湾) |
| 新車販売価格 | 約26〜30万円(欧州市場) |
| 中古平均価格 | 約15〜25万円 |
| 平均燃費 | 約45km/L |
| タンク容量 | 6.2L |
台湾SYMが欧州市場向けに展開するスクーター。
排ガス規制によりカタログ上は45km/h制限ですが、実走では50km/hを少し超える程度の性能を持ちます。
スポーティな外観に加え、価格がリーズナブルな点が魅力で、ヨーロッパの若者に人気です。
7位:Peugeot Speedfight 50

| バイク名 | Peugeot Speedfight 50 |
|---|---|
| メーカー | プジョー(フランス) |
| 新車販売価格 | 約35万円(欧州市場) |
| 中古平均価格 | 約20〜30万円 |
| 平均燃費 | 約40〜45km/L |
| タンク容量 | 8L |
プジョーが誇るスポーツスクーター。
レーシーなデザインが特徴で、欧州の若者に絶大な支持を受けています。
カタログ上は45km/h制限ですが、実測で55〜65km/hに達する例もあり、スポーティ志向のライダーにとって魅力的な一台です。
8位:Yamaha Aerox 50

| バイク名 | Yamaha Aerox 50 |
|---|---|
| メーカー | ヤマハ(日本/欧州) |
| 新車販売価格 | 約32〜35万円(欧州市場) |
| 中古平均価格 | 約18〜28万円 |
| 平均燃費 | 約40km/L |
| タンク容量 | 7L |
Aeroxはヤマハが欧州市場に投入するスポーツスクーター。
125ccクラスの兄貴分と共通したデザインで、「小さなスーパースポーツスクーター」として人気。
45km/h規制ながら、解除すれば60km/hオーバーを記録します。スタイリングと性能を両立したモデルです。
9位:Lambretta V50 Special

| バイク名 | Lambretta V50 Special |
|---|---|
| メーカー | ランブレッタ(イタリア) |
| 新車販売価格 | 約36〜40万円 |
| 中古平均価格 | 約20〜30万円 |
| 平均燃費 | 約38〜42km/L |
| タンク容量 | 6.5L |
イタリアの老舗ブランド「ランブレッタ」が手掛けるレトロスクーター。
クラシカルな外観が特徴ですが、中身は現代的な設計で信頼性も高いです。
最高速は実測で55〜60km/hほど。デザイン性と走りを両立する、おしゃれスクーターの代表格です。
10位:Vespa Primavera 50

| バイク名 | Vespa Primavera 50 |
|---|---|
| メーカー | ピアッジオ(イタリア) |
| 新車販売価格 | 約40〜45万円 |
| 中古平均価格 | 約25〜35万円 |
| 平均燃費 | 約38〜45km/L |
| タンク容量 | 7L |
世界的に有名なベスパの現行50ccモデル。
「Primavera 50」は伝統的なデザインを受け継ぎつつ、最新の排ガス規制に適合。
実測では55〜60km/hに達し、街乗りには十分な性能を備えています。
デザイン性やブランド力で選ばれることが多く、「所有欲を満たす原付スクーター」として人気です。
まとめ
現行販売されている50ccスクーターは、法定制限や環境規制によってカタログ上は45km/h(欧州)や30km/h(日本)に抑えられています。
しかし実際には、多くのモデルが60km/h前後、スポーツ系では80〜90km/h近い実測値を叩き出しています。
- 最速を狙うなら欧州モデル(Aprilia SR50、Roughhouse 50)
- 日本国内で流れに乗れる実用モデルなら(JOG ZR、アドレスV50、タクト)
- デザイン重視なら(ベスパ・ランブレッタ)
といったように、用途や好みによって最適な選択肢は異なります。
50ccスクーターは「経済性」「手軽さ」「デザイン性」など多様な魅力を持つカテゴリー。
あなたのライフスタイルに合った1台を選べば、日常の移動がもっと快適で楽しいものになるでしょう。














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