Canon EOS RP は、キヤノンのフルサイズミラーレスの中でも特に軽量・コンパクトなモデルとして2019年に登場しました。発売から時間は経っていますが、現行ラインナップの中でも手の届きやすい価格と軽快な操作感で、初心者からステップアップを目指すユーザーに根強い人気があります。私も実際に数週間使用してみて、旅行やスナップ撮影での使い勝手や画質を検証しました。
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実際に使って良かった点（強み）
軽量・コンパクトなフルサイズ
EOS RP の魅力は、なんといっても約485gという軽さ。フルサイズ機としては異例の軽さで、長時間首から下げても疲れにくく、登山や旅行にも気軽に持ち出せました。小型のRF35mm F1.8などと組み合わせると、一眼レフ時代のAPS-C機と同等かそれ以下の重量でフルサイズの画質を味わえます。
直感的な操作系
ボタン配置やメニュー構造はキヤノンらしく分かりやすく、初めて触っても迷いません。タッチパネルの反応も軽快で、撮影後の画像確認や拡大操作もスムーズ。撮影中の設定変更もストレスフリーでした。
コストパフォーマンスの高さ
新品でも20万円以下、中古では10万円前後で購入可能（ボディ単体）という価格は、フルサイズ入門として非常に魅力的。中古市場のレンズ選択肢も広く、EFレンズ＋マウントアダプター運用で低コストにシステム構築できます。
高画質フルサイズ描写
2620万画素センサーは高感度でもノイズが少なく、暗所撮影でも階調をしっかり保持。旅行先の夜景や室内スナップでも、RAW現像時に安心して露出を持ち上げられました。
実際に使って気になった点（弱み）
連写性能が控えめ
連写は約5コマ/秒（AF追従では約4コマ/秒）と、動体撮影にはやや力不足。運動会やスポーツ撮影では決定的瞬間を逃す可能性が高く、動きの速い被写体には向きません。
動画機能はおまけ感
4K動画は撮影可能ですが、クロップされる上にデュアルピクセルAFが効かずコントラストAFのみになるため、AFの迷いが目立ちます。動画メインで考える場合は上位機種や他社モデルのほうが快適です。
バッテリー持ちが短い
小型軽量化の代償として、バッテリー容量が少なく約250枚程度で交換が必要に。旅行や長時間撮影では予備バッテリー必須でした。
防塵防滴ではない
軽量ボディゆえに防塵防滴構造は非対応。アウトドアや悪天候撮影では取り扱いに注意が必要です。
Canon EOS RP スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 発売時期 | 2019年3月 |
| 有効画素数 | 約2620万画素 |
| センサーサイズ | フルサイズ CMOS |
| ISO感度 | 100～40000（拡張50～102400） |
| 連写速度 | 最高約5コマ/秒（AF固定）、約4コマ/秒（AF追従） |
| 動画性能 | 4K 24p（クロップあり）、フルHD 60p |
| 液晶モニター | 3.0型・約104万ドット・バリアングル式・タッチ対応 |
| ファインダー | 0.39型 約236万ドット OLED |
| 重量 | 約485g（バッテリー・カード含む） |
| 防塵防滴 | 非対応 |
| 参考価格 | 新品 約18〜20万円／中古 約10〜12万円 |
他機種との比較｜EOS R10・Nikon Z5・Sony α7 II
| 機種 | 有効画素数 | 重量 | 連写性能 | 防塵防滴 | 動画性能 | 平均価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Canon EOS RP | 2620万画素 | 約485g | 最高約5コマ/秒 | なし | 4K 24p（クロップあり） | 新品 約18〜20万円／中古 約10〜12万円 |
| Canon EOS R10 | 2420万画素（APS-C） | 約429g | 最高約15コマ/秒 | 簡易防塵防滴 | 4K 60p（クロップなし） | 新品 約15万円／中古 約11万円 |
| Nikon Z5 | 2432万画素 | 約675g | 最高約4.5コマ/秒 | あり | 4K 30p（クロップあり） | 新品 約23万円／中古 約16万円 |
| Sony α7 II | 2430万画素 | 約599g | 最高約5コマ/秒 | あり | フルHD 60p | 新品販売終了（中古 約10〜13万円） |
比較ポイント
- 軽さ重視ならEOS RP：他のフルサイズ機に比べて圧倒的に軽い。
- 動体撮影ならEOS R10：APS-Cながら高速連写が強み。
- 防塵防滴や堅牢性重視ならZ5・α7 II：屋外撮影に安心。
- 価格と入手性：EOS RPは中古市場でのコスパが非常に高い。
こんな人におすすめ
- 初めてのフルサイズに挑戦したい人
- 旅行・スナップ撮影が多く、軽さを重視する人
- すでにEFレンズを持っていて、マウントアダプターで活用したい人
- コスパ重視で高画質を求める人
逆に、スポーツ・動物・乗り物など高速被写体を撮る機会が多い人や、防塵防滴を必須とする人にはやや不向きです。
みんなの口コミ
良い口コミ
- 「軽くて気軽に持ち出せるフルサイズ、旅行用に最高」
- 「操作がシンプルで初心者でも迷わない」
- 「EFレンズ資産を活かせるのが嬉しい」
悪い口コミ
- 「動画性能が物足りない」
- 「バッテリーがすぐ切れる」
- 「防塵防滴がないのが不安」
まとめ
Canon EOS RP は、軽量・シンプル操作・お手頃価格という三拍子が揃ったフルサイズミラーレスです。
ハイエンド機のような爆速AFや高連写、防塵防滴性能はありませんが、「フルサイズの画質を日常に持ち出す」というコンセプトにおいては最適解の一台と言えます。
これから本格的に写真を楽しみたいけれど、重くて高価なカメラは避けたい…そんな人にぴったりの相棒になるでしょう。
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