【X‑S20レビュー】Fujifilm X‑S20は買って後悔する?Fujifilm X-S20の失敗しがちな注意点と選んで良かった理由

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X-S10から買い替えて驚いた“Vlog特化ミラーレス”の進化

私はこれまで富士フイルムのX-S10を中心に、X-T30やX-E4なども使ってきましたが、動画性能やAI AFへの期待から「X-S20」に買い替えました。正直なところ、「価格が上がった割に進化が見えにくいのでは?」という不安もありました。でも実際に使ってみると、その印象は良い意味で裏切られました。Vlog撮影への特化、バッテリー持ちの向上、AI被写体認識AFなど、全体的に“実用的な進化”を遂げた印象。とはいえ不満点もあります。本記事では、X-S20を実際に使った中で感じたリアルな感想を、良い点も悪い点も含めてお伝えします。

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このカメラの特徴と第一印象

箱から取り出した第一印象は、「X-S10よりやや大きくなったな」というサイズ感。でもグリップは深く握りやすく、操作系もシンプルで使いやすい。バリアングル液晶・ジョイスティック・上面ダイヤルのレイアウトなどはX-S10から継承され、Xシリーズとしての“分かりやすさ”をしっかり残しています。

さらに、Vlog専用の「Vlogモード」や、動画・静止画の切り替え専用スイッチも追加されており、「カメラの切り替えに慣れていないユーザー」にも配慮された設計です。背面モニターのタッチ感度やEVFの視認性も向上していて、初心者でも扱いやすい第一印象でした。

実際に使って良かった点(強み)

バッテリー持ちが大幅に改善(NP-W235採用)

 旧型(X-S10)は一日使うとバッテリーがギリギリでしたが、X-S20はNP-W235を採用し、余裕で丸一日持ちます。外出先でも安心して動画撮影できるのが最高です。

AI被写体認識AFがかなり優秀

 顔・瞳だけでなく、動物・乗り物・鳥なども認識。背景が複雑な場面でもスムーズに追従してくれるので、写真も動画もピントを任せられます。旧機種では感じていた“もたつき”がなくなりました。

Vlogモード&動画性能の強化(6.2K 30p・FHD 240p)

 Vlogボタンを押せばすぐ動画撮影できる上に、6.2K撮影・10bit記録・F-Log2対応など、動画性能も上級者レベル。カラグレしたくなる画が出ます。

USB-C給電&外部冷却ファン対応で長時間撮影OK

 USB-C給電により、モバイルバッテリーからの運用が可能。さらに冷却ファン「FAN-001」に対応しており、連続録画時の熱停止問題を回避できます。

軽量・コンパクトで持ち歩きに便利(491g)

 X-T5などと比べると圧倒的に軽く、バッグにもすっぽり。レンズをXF18-55mmなどにすれば旅行や街歩きにも最適なセットになります。

実際に使って気になった点(弱み)

価格がやや高くなった(15万円超)

 X-S10より約3〜4万円高くなっており、APS-Cとしては「あと少しでフルサイズに届く」価格帯。エントリー層には少しハードルが高く感じます。

ボディ内手ブレ補正が若干弱い(最大7段)

 数値上は強力ですが、動画撮影時の歩き撮りでは手ブレが目立つ場面も。ジンバルがあったほうが安心です。

電子シャッター使用時のローリングシャッター歪み

 写真でも動画でも、速いパンや動きのある被写体ではローリングシャッター歪みが顕著。スポーツやアクション撮影では注意が必要です。

ダイヤル操作のクリック感が軽め

 個体差かもしれませんが、ダイヤルの押し込みや回転がやや軽く、誤操作が起きやすい印象。もう少しクリック感が欲しいところ。

動画記録中のメニュー操作に制限あり

 録画中に設定を変更しようとすると一部メニューが使えなかったり、反応が鈍くなるケースがありました。動画撮影では事前準備が重要です。

Fujifilm X‑S20のスペック表

項目内容
センサーAPS-C X-Trans CMOS 4(約2610万画素)
画像処理エンジンX-Processor 5
AF方式インテリジェント被写体認識AF(AI)
動画性能6.2K 30p / 4K 60p / FHD 240p / 10bit 4:2:2
手ブレ補正最大7.0段分のボディ内補正
バリアングル液晶3.0型 約184万ドット
ファインダー約236万ドット OLED
バッテリーNP-W235(約750枚)
重量約491g(バッテリー込み)
価格帯約15〜17万円(2025年8月時点)
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旧モデルとの進化点|X-S10から何が変わったのか?

X-S10と比べると、X-S20は「一見マイナーチェンジに見えて、実はかなりの進化を遂げているモデル」です。見た目はそっくりでも、中身は別物といえるほど進化しています。

主な進化点(X-S10 → X-S20)

プロセッサーが「X-Processor 4 → 5」に進化

 処理速度が圧倒的に向上し、AF性能・動画記録・画像処理すべてが快適に。

AI被写体認識AFを新搭載

 X-H2SやX-T5と同等の最新AFを搭載。動物・車・鳥などを自動追尾できます。

動画性能が爆発的に向上(6.2K 30p / FHD 240p)

 X-S10では4K30pまでだったのが、X-S20ではプロ仕様に。F-Log2や10bit 4:2:2内部記録も対応。

バッテリーが「NP-W126S → NP-W235」に変更

 撮影枚数も録画時間も2倍以上に伸び、実用性が大幅向上。

Vlogモード・冷却ファン対応など“動画特化”設計に

 特にVlog用途を強く意識した作りになっています。

つまり、X-S10からの買い替えも十分アリ。特に動画を重視する人にとっては、劇的な進化を体感できるモデルです。

他機種との比較|α6700・Z 50・X-S10との違いは?

以下に、X-S20と他の人気APS-Cミラーレスとの違いをまとめた表を掲載します。

機種名画素数AF性能動画性能バッテリー価格帯
Fujifilm X-S20約2610万AI被写体認識AF6.2K 30p / FHD 240pNP-W235(約750枚)約15〜17万円
Fujifilm X-S10約2610万顔・瞳AF4K30p / FHD 240pNP-W126S(約325枚)約10〜11万円
SONY α6700約2600万AIリアルタイム認識AF4K120p / FHD 240pNP-FZ100(約570枚)約19〜21万円
Nikon Z 50約2088万瞳AF(動物非対応)4K30p / FHD 120pEN-EL25(約320枚)約11〜13万円

X-S20は、α6700に比べるとやや価格を抑えつつ、AI AFや高画質動画を実現。Z 50と比べると明らかに動画寄りで、被写体認識やVlogモードなどが優秀です。X-S10ユーザーには、AF・バッテリー・処理速度などで確かな「買い替える価値」があるといえるでしょう。

購入者の口コミまとめ

良い口コミ悪い口コミ
AI AFの認識精度がすごく自然で失敗が減った価格が高めで手が出しづらい
6.2KやF-Log2など動画性能が神がかってるVlogモードは人によっては不要かも
バッテリーが驚くほど持つようになったジンバルがないと歩き撮りではブレが出る
軽くて旅カメラとしてちょうどいいローリングシャッターがやや気になる
FAN対応で長時間動画撮影ができるのが嬉しい動画撮影時にメニューが制限される

総評|このカメラはこんな人におすすめ!

• YouTubeやVlogを始めたいけど操作に自信がない人

• X-S10から動画強化モデルにステップアップしたい人

• 一眼クオリティで旅の記録を残したい人

• 軽さと性能の両立を求めるカメラ好き

• 動画と写真、両方を本気で楽しみたい中級者層

まとめ|レビューを通して感じた“実用性特化”の1台

Fujifilm X-S20は、カタログスペックだけを見ると「X-S10とそんなに変わらないのでは?」と感じてしまうかもしれません。しかし、実際に使ってみると、AI AFの賢さ・バッテリーの持ち・動画性能の高さといった点で、圧倒的な進化を感じることができます。

価格が高めというデメリットはありますが、そのぶん“長く使える性能”がしっかり詰まっています。フルサイズの選択肢もある価格帯ではありますが、「軽さ・富士フイルムらしい色味・直感的な操作性」を重視する方には、これ以上ない選択肢です。

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