SONY α6700は、2023年に登場したソニーAPS-Cミラーレスの最新モデルです。従来のα6000シリーズの操作性を継承しつつ、上位機であるフルサイズα7R Vやフラッグシップα1にも通じるAIベースの被写体認識AFを搭載。動画性能も進化し、4K120pに対応するなど映像表現の幅も大きく広がりました。実際に数週間使ってみて感じたのは「小型ボディに最新技術がぎっしり詰まっている」ということ。日常のスナップからVlog、本格的な写真撮影まで、万能選手として安心して持ち出せる一台に仕上がっています。
特徴と第一印象
手にした瞬間の第一印象は「これで本当にAPS-C機?」という驚きでした。重量は約493gと軽量ながら、グリップは深く安定しており、長時間の撮影でも疲れにくい。ボディの質感も高級感があり、エントリー機とは明確に差別化されています。AIプロセッシングユニットを搭載したことで、人物の瞳だけでなく、鳥・動物・昆虫・車両など幅広い被写体を認識してくれるのも大きなポイント。特に昆虫認識AFは実際に使ってみてユニークで、マクロ撮影を楽しむ方には新しい体験になるでしょう。動画面でもS-CinetoneやLog撮影が可能で、YouTubeや映像制作に強い魅力を感じました。
実際に使って良かった点
AI被写体認識AFの精度
瞳AFの精度は従来以上で、動物や車両まで対応。撮影の歩留まりが大幅に改善しました。
4K120p動画対応
クロップありながらも4K120pは大きな進化。スローモーション撮影が可能で、映像表現が広がります。
小型軽量ながらグリップが良い
約493gの軽さで持ち歩きが楽。グリップが深く、一眼レフに近いホールド感もあります。
高画質APS-Cセンサー
2600万画素の裏面照射型センサーを搭載。解像感と高感度性能のバランスが良好です。
操作性の向上
バリアングル液晶と新UIで直感的に操作可能。動画と静止画を切り替える専用ダイヤルも便利でした。
実際に使って気になった点(弱み)
価格がやや高め
APS-C機ながら実売23〜24万円程度。初心者が気軽に買うには少しハードルが高い。
連写バッファの制限
11コマ/秒の連写は優秀ですが、バッファが限られておりRAW連写ではストレスを感じる場面も。
4K120pはクロップあり
動画撮影で画角が狭くなるため、広角表現が制限されるケースがあります。
熱対策は必要
長時間の4K撮影では発熱が気になることも。冷却対策を意識する必要があります。
カスタムボタンが小さめ
本格派からすると操作系がコンパクトすぎ、グローブ装着時の操作はやや不便。
スペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2023年7月 |
| センサー | APS-C 裏面照射型CMOS |
| 有効画素数 | 約2600万画素 |
| 連写性能 | 約11コマ/秒 |
| 動画性能 | 4K120p(クロップあり)、4K60p(全画素読み出し) |
| 重量 | 約493g(バッテリー・カード込) |
| 手ブレ補正 | 5軸ボディ内手ブレ補正(最大5段) |
| 価格 | 約23〜24万円(2025年時点) |
α6700のスペックを一覧すると、小型軽量ながら最新技術を詰め込んだ万能機であることが分かります。APS-Cとしてはトップクラスの性能を備えており、写真も動画もバランス良く楽しめる仕様です。
他機種との比較
| モデル | 画素数 | 重量 | 動画性能 | 特徴 | 価格目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| SONY α6700 | 2600万画素 | 493g | 4K120p対応 | AI被写体認識AF・小型軽量 | 約24万円 |
| SONY α6600 | 2420万画素 | 503g | 4K30p | 旧世代APS-Cフラッグシップ | 約15万円(販売終了・中古) |
| Canon EOS R7 | 3250万画素 | 612g | 4K60p(7Kオーバーサンプリング) | 動体撮影に強いAPS-C | 約19万円 |
| Fujifilm X-T5 | 4020万画素 | 557g | 6.2K30p / 4K60p | 高解像APS-C・フィルムシミュ搭載 | 約25万円 |
比較表を見ると、α6700は従来機よりもAF性能や動画機能が大きく進化していることが一目で分かります。他社APS-C機とも拮抗する性能を持ち、幅広い撮影シーンに対応可能です。
購入者の口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| AI被写体認識が本当に便利。子どもやペットの撮影が楽になった | RAW連写だとバッファがすぐに埋まる |
| 小型ボディでグリップが深く、旅行用に最適 | 4K120pにクロップがあるのが残念 |
| 色乗りがナチュラルでJPEG撮って出しも綺麗 | 長時間動画撮影で熱停止することがある |
口コミではAI AFの便利さや小型軽量ボディが評価されていますが、バッファ制限や動画のクロップについては不満の声もあります。購入前に両方の意見を参考にすると安心です。
総評|このカメラはこんな人におすすめ
SONY α6700は、コンパクトなボディに最新のAI AFと動画性能を搭載した万能APS-Cミラーレスです。静止画も動画もそつなくこなすため、VlogやYouTube用の映像制作、旅行や日常のスナップ撮影など幅広いシーンに対応します。価格はやや高めですが、APS-Cとしては最高クラスの性能を誇るため「小型で高性能なカメラを探している人」「動画も写真も両方しっかりやりたい人」には間違いなくおすすめできる一台です。
まとめ
SONY α6700は、APS-Cミラーレスの中でも最新技術を惜しみなく搭載したフラッグシップに近い存在です。小型軽量かつ高画質、さらに動画も強いというバランスの良さは、他社を含めてもトップクラス。欠点としては価格やバッファ制限、発熱などがありますが、それを補って余りある性能を誇ります。購入を検討しているなら「自分の用途が写真寄りか動画寄りか」を明確にした上で選ぶと後悔がありません。




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