フルサイズミラーレスの中でも人気の高い「LUMIX S5II」「LUMIX S5」「Sony α7 IV」「Nikon Z 6II」。いずれも20〜30万円台で手に入るミドルクラス機で、静止画・動画の両面で高性能を誇ります。結論から言うと、最新のAF性能と動画機能を重視するならLUMIX S5II、コスト重視なら旧型のS5、万能型を求めるならSony α7 IV、静止画重視のバランス派にはNikon Z 6IIが向いています。本記事では、スペックや使い心地、口コミを踏まえて4モデルを徹底比較していきます。
【この記事でわかること】
- 4モデルのスペック・価格の違い
- 実際の使用感や第一印象
- 強み・弱みの整理
- 用途別おすすめモデル
- 購入者の口コミや評判
スペック・価格表
| モデル | 発売時期 | 有効画素数 | 動画性能 | AF方式 | 重量 | 実売価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LUMIX S5II | 2023年 | 2,420万画素 | 6K/30p・4K/60p | 像面位相差+コントラストAF | 740g | 約27万円 |
| LUMIX S5 | 2020年 | 2,420万画素 | 4K/60p(クロップ) | コントラストAF | 714g | 約18万円 |
| Sony α7 IV | 2021年 | 3,300万画素 | 4K/60p(Super35) | 像面位相差AF | 659g | 約32万円 |
| Nikon Z 6II | 2020年 | 2,450万画素 | 4K/60p | 像面位相差AF | 705g | 約25万円 |
4モデルを並べて見ると、最新のS5IIはAF性能と動画性能で頭ひとつ抜けています。S5は価格面で魅力的ですが、動画やAFで制限あり。Sony α7 IVは万能型、Z 6IIは静止画特化型という位置づけです。購入の際は「動画か写真か」で選ぶと分かりやすいでしょう。
特徴と第一印象
LUMIX S5II

S5IIはLUMIXシリーズで初めて像面位相差AFを搭載した革新的なモデル。従来弱点とされてきたAF性能が大幅に改善され、人物や動物のトラッキング精度も向上しました。さらに6K動画対応や高い手ぶれ補正機能を備え、動画クリエイターからの評価も高いです。重量はややあるもののグリップ感が良く、長時間の撮影でも安定した操作が可能。静止画・動画のバランスに優れた、まさに「Sシリーズの本命」といえる一台です。
LUMIX S5

初代S5は「小型軽量なフルサイズ機」として登場し、当時コスパの高さで人気を集めました。S5IIに比べるとAF性能はコントラスト方式に留まり、特に動画撮影ではフォーカスの追従に弱さがあります。それでも静止画画質や手ぶれ補正は健在で、価格も大幅に下がっているため「フルサイズを安く試したい人」には今なお魅力的。中古市場でも流通量が多く、予算を抑えたいエントリーユーザーに向いています。
Sony α7 IV

α7 IVはソニーの第4世代αシリーズの中核モデル。3,300万画素の高解像度センサーを搭載し、静止画の細部描写が非常に優秀です。動画面でも4K60pに対応し、カラーサイエンスやピクチャープロファイルの豊富さから映像クリエイターにも支持されています。AFは瞳認識やリアルタイムトラッキングが非常に強力で、初心者でも失敗が少ないのが魅力。小型軽量でバランスが良く、オールマイティーに活躍できる万能型カメラです。
Nikon Z 6II

Z 6IIはNikonのフルサイズミラーレス第2世代モデル。デュアルEXPEED 6プロセッサーによる高速処理で動作が安定しており、静止画撮影では発色の自然さや高いダイナミックレンジが魅力です。EVFも見やすく、屋外や暗所でも快適な撮影が可能。動画性能は4K60pに対応しますが、最新モデルと比べると目新しさはやや欠けます。それでもNikonらしい「撮る楽しさ」を感じられるカメラで、写真メインのユーザーにおすすめです。
実際に使って良かった点
LUMIX S5II
S5IIは、従来弱点とされてきたAF性能が飛躍的に改善され、人物や動物の瞳認識もスムーズで動画撮影が安心できます。さらに6K対応や強力な手ぶれ補正のおかげで、手持ちでもプロっぽい映像を残せるのは大きな魅力。実際に長時間撮影をしても、グリップがしっかりしているため安定感があり、撮影体験そのものが快適です。
LUMIX S5
初代S5は発売から数年経ちますが、静止画画質の美しさや発色の自然さは今でも十分通用します。特に「フルサイズを安く手に入れたい」と考える人にとって、実売価格の下落は大きな強み。小型軽量ボディなので旅行や日常スナップに持ち出しやすく、操作性もシンプルで初心者でも扱いやすいのが評価されています。
Sony α7 IV
α7 IVは静止画・動画の両方をバランスよくこなす万能機。特にAFの精度と追従性は圧倒的で、動きのある被写体でも失敗が少ないのが安心感につながります。3,300万画素の高解像度は風景やポートレートで細部まで鮮明に残せ、作品として仕上げる楽しさを与えてくれます。動画機能の充実度も高く、クリエイターからの信頼が厚い一台です。
Nikon Z 6II
Z 6IIはNikonらしい自然な発色と高いダイナミックレンジが魅力。光のコントラストが強い場面でも階調がしっかり残るので、現像時の自由度が高いと感じます。EVFもクリアで長時間ファインダーを覗いても疲れにくく、撮影そのものが快適。堅実で信頼できるカメラとして、写真メインで楽しむユーザーに好評です。
気になった点(弱み)
LUMIX S5II
最新機種とはいえ、重量は740gとフルサイズとしては軽量ではなく、旅行など荷物を減らしたいシーンでは少し負担を感じます。また、バッテリー持ちも平均的で、長時間動画撮影には予備バッテリーが必須。レンズラインナップもSonyに比べるとまだ選択肢が少なく、拡張性に課題を残しています。
LUMIX S5
S5の一番の弱点はやはりAF。特に動画撮影ではフォーカスが迷う場面が多く、ストレスになることがあります。新機種S5IIと比較すると見劣りは避けられず、ファームウェア更新にも限界があるため、今後の進化は望みにくい点もデメリットです。長く使うならやや不安を感じる部分もあります。
Sony α7 IV
α7 IVは性能面で大きな弱点はありませんが、価格が高めな点は初心者にとって障壁。さらにソニーのメニュー構造は複雑で、初めて触ると設定を探すのに時間がかかります。長時間動画を撮ると本体が熱を持ち、夏場などは発熱による制限がかかることもあるため、プロ用途で使う場合は注意が必要です。
Nikon Z 6II
Z 6IIは静止画では優秀ですが、動画性能は最新モデルと比べるとやや物足りません。特にAF性能はソニーやパナソニックに比べると一歩劣る場面があり、動体撮影では弱さを感じることも。さらにZマウントレンズは高性能ですが価格が高く、揃えるにはコストがかかる点も気になるところです。
用途別おすすめモデル
| 用途 | おすすめモデル |
|---|---|
| 動画制作を本格的にしたい | LUMIX S5II |
| コスパ重視でフルサイズ入門 | LUMIX S5 |
| 静止画も動画も万能に撮りたい | Sony α7 IV |
| 写真メインで自然な色味を重視 | Nikon Z 6II |
動画を本格的にやるなら最新技術を詰め込んだS5IIが最適。コストを抑えたいならS5、オールマイティーさを求めるならα7 IV、写真の色味を楽しみたいならZ 6IIと、はっきりと棲み分けがされています。自分の撮影スタイルに直結させて選ぶのがコツです。
購入者の口コミ
| モデル | 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|---|
| LUMIX S5II | 「AFが速くなり動画撮影が快適!」 | 「本体が重く、持ち歩きには不向き」 |
| LUMIX S5 | 「価格が下がってコスパ最高」 | 「動画撮影でピントが迷いやすい」 |
| Sony α7 IV | 「AFが神レベルで失敗がない」 | 「値段が高く初心者には厳しい」 |
| Nikon Z 6II | 「色味が自然で写真がきれい」 | 「動画機能はやや古さを感じる」 |
口コミを見ると、各モデルの強みと弱みがはっきり浮き彫りになっています。特にS5IIのAF改善は評価が高く、旧型S5は価格面で満足度が高い一方で動画には不満も多いようです。α7 IVは高評価ですが値段の高さがネック、Z 6IIは写真愛好家から支持を集めています。
どんな人におすすめか
| モデル | おすすめの人 |
|---|---|
| LUMIX S5II | 動画も写真も妥協せず撮りたいクリエイター |
| LUMIX S5 | フルサイズを安く体験したい初心者 |
| Sony α7 IV | 静止画・動画を高次元で両立したい人 |
| Nikon Z 6II | 自然な色味と撮影体験を重視する写真愛好家 |
まとめると、動画重視ならS5II、コスパ重視ならS5、静止画・動画の両立ならα7 IV、自然な発色の写真を撮りたいならZ 6IIがおすすめ。どのモデルも優秀ですが「自分が何を最も重視するか」を考えることで、最適な一台が見つかります。
まとめ
4モデルを比較すると、
- S5II → 動画とAF性能で選ぶ本命
- S5 → コスパ重視の旧型フルサイズ
- α7 IV → 静止画・動画の万能機
- Z 6II → 写真をじっくり楽しむ人向け
という結論になります。
購入の際は「動画重視か、静止画重視か」「予算をどこまでかけるか」で選ぶのが後悔しないポイントです。







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