400ccクラスは、日本の二輪免許制度とマッチし、国内でも人気の高い排気量帯です。ネイキッドやフルカウル、アドベンチャー、さらにはスクーターまで幅広いジャンルが揃っており、初心者からベテランまで幅広い層に支持されています。
しかしその一方で、同じ400ccでも燃費性能には大きな差があり、**「リッター30km/Lを超える優等生」から、「20km/L前後に留まる燃費ワーストモデル」**まで存在します。
この記事では、2025年時点で国内で現行購入可能な400ccクラスのバイクの中から、ユーザーの実測燃費データやレビューをもとに、燃費が悪いモデルをランキング形式でまとめました。燃費が悪い理由や特徴についても詳しく解説します。
燃費が悪い400ccバイクランキングTOP10
| 順位 | モデル名 | メーカー | 新車価格 | 中古平均価格 | 実測燃費 | カタログ燃費 | タンク容量 | 排気量 | エンジン形式 | 最高出力 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | Kawasaki Ninja ZX-4R SE | カワサキ | 1,155,000円 | 約100〜130万円 | 15〜20km/L | 18.0km/L(WMTC) | 15L | 399cc | 直列4気筒DOHC | 77PS/14,500rpm |
| 2位 | KTM 390 DUKE | KTM | 829,000円 | 約60〜80万円 | 20〜30km/L | 約30km/L(参考値) | 13.4L | 398.7cc | 単気筒DOHC | 45PS/8,500rpm |
| 3位 | Kawasaki ELIMINATOR 400 | カワサキ | 858,000円〜 | 約70〜85万円 | 20〜25km/L | 25.7km/L(WMTC) | 12L | 398cc | 並列2気筒DOHC | 48PS/10,000rpm |
| 4位 | Suzuki バーグマン400 | スズキ | 980,100円 | 約70〜90万円 | 26km/L前後 | 27.2km/L(60km/h) | 13L | 399cc | 単気筒SOHC | 29PS/6,300rpm |
| 5位 | Kawasaki Ninja 400 | カワサキ | 792,000円 | 約65〜85万円 | 25km/L前後 | 25.7km/L(WMTC) | 14L | 398cc | 並列2気筒DOHC | 48PS/10,000rpm |
| 6位 | Kawasaki Z400 | カワサキ | 748,000円 | 約60〜75万円 | 25km/L前後 | 25.7km/L(WMTC) | 14L | 398cc | 並列2気筒DOHC | 48PS/10,000rpm |
| 7位 | Honda CB400X | ホンダ | 858,000円 | 約70〜90万円 | 28km/L前後 | 41.0km/L(60km/h) | 17L | 399cc | 並列2気筒DOHC | 46PS/9,000rpm |
| 8位 | Yamaha YZF-R3 | ヤマハ | 726,000円 | 約55〜70万円 | 30km/L以上 | 26.4km/L(WMTC) | 14L | 321cc | 並列2気筒DOHC | 42PS/10,750rpm |
| 9位 | Honda CBR400R | ホンダ | 863,500円 | 約70〜85万円 | 30km/L前後 | 28.1km/L(WMTC) | 17L | 399cc | 並列2気筒DOHC | 46PS/9,000rpm |
| 10位 | CFMOTO 400NK | CFMOTO | 約599,000円(推定) | 約45〜60万円 | 30km/L前後 | 約40km/L(定地参考値) | 17L | 400cc | 並列2気筒DOHC | 約41PS/9,000rpm |
【国内現行販売モデル限定】燃費が悪い400ccバイクランキングTOP10
1位:Kawasaki Ninja ZX-4R SE

| バイク名 | Kawasaki Ninja ZX-4R SE |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 新車販売価格 | 1,155,000円 |
| 中古平均価格 | 約100〜130万円 |
| 実測燃費 | 約15〜20km/L |
| カタログ燃費 | 18.0km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 15L |
| 排気量 | 399cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト直列4気筒DOHC |
| 最高出力 | 77PS/14,500rpm |
ZX-4R SEは、2023年に登場した“400ccクラス唯一の並列4気筒スポーツ”として大きな話題を集めました。最高出力77PSという数値は、同クラスの2気筒モデルを大きく上回り、サーキット走行や高速巡航でもリッタースポーツに迫るフィーリングを味わえるのが魅力です。しかしその代償として燃費性能は非常に低く、実測では15〜20km/L前後が多く報告されています。
なぜここまで燃費が悪いのかというと、まず4気筒エンジン特有の「摩擦抵抗の多さ」と「高回転域を多用する性格」にあります。特にパワーバンドは10,000rpm以上で本領を発揮するため、街乗りでもアクセルを大きく開けがちになり、燃料消費が増える傾向にあります。さらに、400ccクラスでは珍しい高圧縮比+ショートストローク設計で、高速走行では快適ですが、その分燃費効率は犠牲になっています。
「400ccでリッターバイク級の加速が欲しい」というライダーには最高の選択肢ですが、日常的に経済性を求める人には不向きな一台といえるでしょう。
2位:KTM 390 DUKE

| バイク名 | KTM 390 DUKE |
|---|---|
| メーカー | KTM |
| 新車販売価格 | 829,000円 |
| 中古平均価格 | 約60〜80万円 |
| 実測燃費 | 約20〜30km/L |
| カタログ燃費 | 約30km/L(参考値) |
| タンク容量 | 13.4L |
| 排気量 | 398.7cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト単気筒DOHC |
| 最高出力 | 45PS/8,500rpm |
KTM 390 DUKEは、鋭い加速と軽快なハンドリングで人気のあるネイキッドスポーツ。排気量398cc単気筒で45PSを発揮し、車重は約170kgと非常に軽量。ストリートでの切れ味鋭い走りは魅力的ですが、実測燃費は30km/L前後で、走り方によっては15km/L台まで落ちることもあります。
単気筒エンジンはシンプルで軽量な反面、トルクを稼ぐために燃料噴射が濃く設定されがちです。加えてKTMはヨーロッパブランドらしく「パワー優先」のセッティングが多く、日本の街乗りでは燃費効率が悪く出やすい傾向があります。スポーツ走行やワインディングでは高回転域を多用するため、燃費はどうしても犠牲になってしまいます。つまり、「走りの楽しさと燃費のトレードオフ」を体現したモデルです。
3位:Kawasaki ELIMINATOR 400

| バイク名 | Kawasaki ELIMINATOR 400 |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 新車販売価格 | 858,000円〜 |
| 中古平均価格 | 約70〜85万円 |
| 実測燃費 | 約20〜25km/L |
| カタログ燃費 | 25.7km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 12L |
| 排気量 | 398cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 48PS/10,000rpm |
ELIMINATOR 400は、2023年に復活を果たしたカワサキのクルーザー。398cc並列2気筒で48PSを発揮し、低回転から扱いやすい特性を持っています。しかし車重が215kgと重く、さらに低速トルクを重視したギア比設定が燃費に悪影響を与えています。実測燃費は20〜25km/L程度に留まり、同じエンジンを搭載するNinja 400やZ400と比べると明らかに劣ります。
燃費が悪い最大の理由は「重い車体を低回転トルク型のエンジンで引っ張る」こと。さらにクルーザーらしく太いリアタイヤを装着しているため、転がり抵抗が大きい点も影響しています。スタイルや乗り心地を優先した結果、燃費効率は後回しになっている典型例です。
4位:Suzuki バーグマン400

| バイク名 | Suzuki バーグマン400 |
|---|---|
| メーカー | スズキ |
| 新車販売価格 | 980,100円 |
| 中古平均価格 | 約70〜90万円 |
| 実測燃費 | 約26km/L前後 |
| カタログ燃費 | 27.2km/L(60km/h定地) |
| タンク容量 | 13L |
| 排気量 | 399cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト単気筒SOHC |
| 最高出力 | 29PS/6,300rpm |
バーグマン400は、スズキのラグジュアリースクーター。排気量399ccの単気筒エンジンは最高29PSと控えめながら、車重は218kgと非常に重く、加えてCVT(無段変速機)の効率が低いことが燃費悪化の要因となっています。定地燃費は27.2km/Lとされていますが、実測では25〜26km/L前後が一般的。特に街乗りではストップ&ゴーの度に回転数が上がるため、体感的にはもっと悪く感じることもあります。
スクーターとしての利便性(大きな収納スペースや快適なライポジ)は抜群ですが、その快適性と引き換えに燃費効率を犠牲にしています。ツーリングではタンク容量13Lと航続距離の短さもネックとなり、給油回数が増える傾向にあります。
5位:Kawasaki Ninja 400

| バイク名 | Kawasaki Ninja 400 |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 新車販売価格 | 792,000円 |
| 中古平均価格 | 約65〜85万円 |
| 実測燃費 | 約25km/L前後 |
| カタログ燃費 | 25.7km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 14L |
| 排気量 | 398cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 48PS/10,000rpm |
スポーツバイクとして定番人気を誇るNinja 400は、48PSの高出力と軽量な172kgの車体を両立しています。燃費性能自体はWMTC25.7km/Lとまずまずですが、実測では25km/L前後が多く、ライバルのCBR500RやYZF-R3と比べるとやや劣ります。
高回転寄りのエンジン特性が原因で、街乗りではアクセル開度を大きく取らないとパワーが出にくく、その分燃料消費が増える傾向があります。ツーリングでの高速巡航時には比較的燃費は安定しますが、街乗りメインだと燃費の悪さを実感する場面もあります。
6位:Kawasaki Z400

| バイク名 | Kawasaki Z400 |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 新車販売価格 | 748,000円 |
| 中古平均価格 | 約60〜75万円 |
| 実測燃費 | 約25km/L前後 |
| カタログ燃費 | 25.7km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 14L |
| 排気量 | 398cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 48PS/10,000rpm |
Ninja 400と同じエンジンを搭載するネイキッドモデル。装備重量は168kgと軽量ですが、カウルがない分、風の抵抗を受けやすく、高速道路では燃費が伸びにくい傾向があります。実測では25km/L前後と、やはり燃費性能は並み以下。
「扱いやすさ」と「軽快なハンドリング」が売りですが、街乗りでもアクセルを開け気味になるシーンが多く、どうしても燃費は犠牲になります。Ninja 400より価格が安いのが魅力ですが、燃費では同様にワースト寄りに分類されます。
7位:Honda CB400X

| バイク名 | Honda CB400X |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 新車販売価格 | 858,000円 |
| 中古平均価格 | 約70〜90万円 |
| 実測燃費 | 約28km/L前後 |
| カタログ燃費 | 41.0km/L(60km/h定地) |
| タンク容量 | 17L |
| 排気量 | 399cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 46PS/9,000rpm |
ホンダのアドベンチャーツアラーCB400Xは、46PSの2気筒エンジンを搭載。定地燃費は41km/Lとされていますが、実際には28km/L前後に留まるケースが多いです。理由は、アドベンチャーらしく車重が185kgと重く、街乗りでは頻繁な加減速が入るため燃料消費が増す点にあります。
ツーリングでの高速巡航では燃費も安定しますが、街乗りやワインディングでは燃費効率が低下します。快適性や積載力を優先するライダーにはおすすめですが、経済性を重視する人には不向きな選択です。
8位:Yamaha YZF-R3

| バイク名 | Yamaha YZF-R3 |
|---|---|
| メーカー | ヤマハ |
| 新車販売価格 | 726,000円 |
| 中古平均価格 | 約55〜70万円 |
| 実測燃費 | 約30km/L以上 |
| カタログ燃費 | 26.4km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 14L |
| 排気量 | 321cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 42PS/10,750rpm |
R3は321ccクラスですが、400cc枠として販売されているためここに含めます。実測燃費は30km/L前後と優秀ですが、街乗りで回すと25km/L程度に落ちることもあります。クラス随一の高回転特性が魅力ですが、その分アクセルを開けたときの燃料消費が大きく、燃費面では不利になる場面があります。
9位:Honda CBR400R

| バイク名 | Honda CBR400R |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 新車販売価格 | 863,500円 |
| 中古平均価格 | 約70〜85万円 |
| 実測燃費 | 約30km/L前後 |
| カタログ燃費 | 28.1km/L(WMTC) |
| タンク容量 | 17L |
| 排気量 | 399cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 46PS/9,000rpm |
CBR400Rは、実測燃費30km/L前後と比較的良好ですが、スポーティな走りを重視するとやはり20km/L台後半に落ちます。加速重視のセッティングが影響しており、燃費は平均レベルに留まっています。
10位:CFMOTO 400NK

| バイク名 | CFMOTO 400NK |
|---|---|
| メーカー | CFMOTO |
| 新車販売価格 | 約599,000円(推定) |
| 中古平均価格 | 約45〜60万円 |
| 実測燃費 | 約30km/L前後 |
| カタログ燃費 | 40km/L(定地参考値) |
| タンク容量 | 17L |
| 排気量 | 400cc |
| エンジン形式 | 水冷4スト並列2気筒DOHC |
| 最高出力 | 約41PS/9,000rpm |
中国メーカーCFMOTOの400NKは、実測燃費30km/L前後とされていますが、欧州仕様ベースのため市街地では燃費効率が悪く出やすい傾向があります。高回転寄りの特性を持ち、日本の交通環境ではどうしても燃費が落ちやすいモデルです。
まとめ
燃費が悪い400ccバイクには以下の共通点があります:
高回転型エンジンや4気筒モデルで「出力優先」設計 車重が重く、加減速が多いと燃料消費が増える クルーザーやスクーターは装備重量や駆動方式が燃費を悪化
400ccクラスは「免許制度との親和性」や「扱いやすさ」で人気ですが、モデルによって燃費差は大きく、実測値ではリッター15km/L台のスポーツから、30km/L近く走れるツアラーまで幅広いのが特徴です。
燃費を重視するなら単気筒や並列2気筒のエコ設計モデルを、走りを楽しみたいなら燃費を犠牲にした4気筒モデルを選ぶと良いでしょう。












