Yamaha XJR400は、1993年に登場した400ccネイキッドの代表格であり、空冷直列4気筒エンジンを搭載したクラシカルなスタイルが特徴です。大型モデルのXJR1200/1300のDNAを受け継ぎつつ、中型免許で乗れる手軽さから人気を博しました。現在は生産終了から時間が経ちますが、その重厚なデザインとトルクフルな走りは今なお高い評価を得ています。旧車ブームの影響もあり、中古市場でも注目度が高まっている一台です。
XJR400のスペック
| 項目 | XJR400(目安) |
|---|---|
| 年式帯 | 1993〜2008年(型式で差) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 空冷 直列4気筒 DOHC 16バルブ(キャブ) |
| 最高出力 | 約53 PS / 11,000 rpm(公称・型式差あり) |
| 最大トルク | 約37–39 Nm / 9,500 rpm 前後 |
| 装備重量 | 約195〜200 kg(仕様・個体差) |
| 燃料タンク容量 | 約18 L |
| 実測燃費(参考) | 15〜20 km/L(整備・走り方で変動) |
| ブレーキ | 前ダブル/後シングル(径は年式差) |
| 現行中古相場 | 約35〜70万円超(状態・改造・履歴で大幅変動) |
XJR400は空冷直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、最高出力は53PS/最大トルクは約37Nm。装備重量は約195kgとやや重めですが、直進安定性に優れています。燃料タンクは18Lと大きく、実測燃費は15〜20km/L前後。アップライトなライディングポジションで長距離ツーリングもこなしやすく、「ゆったり走るネイキッド」としての評判を確立しました。
オススメな人
| こんな人にオススメ | 理由 |
|---|---|
| 空冷直4の鼓動感を楽しみたい人 | 独特のフィーリングが所有満足の評価を高めます。 |
| 重厚なネイキッドスタイルが好みの人 | 存在感のあるデザインで口コミの評判が良好です。 |
| 街乗り〜ツーリングを一台でこなしたい人 | アップライトな姿勢と18Lタンクで実用性が高いです。 |
| カスタムも楽しみたい人 | サス/マフラー/外装など選択肢が多く後悔しにくいです。 |
- 重厚感あるクラシカルネイキッドが好きな人
- トルクフルで街乗りからツーリングまで万能に楽しみたい人
- 空冷直4エンジンの鼓動感を味わいたい人
- カスタムを楽しみたい人
後悔するポイント
| 後悔ポイント | 具体例/回避策 |
|---|---|
| 取り回しの重さ | 約200kg級で押し引きにコツ。ハンドル幅/ライザー見直しで緩和します。 |
| 最新400比で加速控えめ | 高回転の伸びは穏当。キャブ同調・点火健全化で体感改善します。 |
| 燃費と維持費 | 15〜20 km/L程度。タイヤ/チェーン等の消耗を“まとめて”管理します。 |
| 部品供給の不安 | 外装/電装の欠品が後悔要因。中古/流用/リプロのルート確保が有効です。 |
- 195kg前後と重く、取り回しが大変
- 最新400ccスポーツに比べると加速性能は控えめ
- 年式が古く、部品供給に不安がある
- 燃費はやや悪く、維持費がかかる
壊れやすさ
| 部位/項目 | 傾向 | メンテのコツ |
|---|---|---|
| 電装(レギュ/ハーネス/カプラ) | 経年トラブル定番 | 電圧監視・端子防水・強化レギュ/配線リフレッシュで安定します。 |
| 燃料/吸気(キャブ/負圧系) | 詰まり・二次エア | O/H・同調・ホース/ガスケット更新で始動性と吹け改善。 |
| 足まわり(Fフォーク/リアサス) | オイル漏れ・ヘタリ | 定期O/Hや社外サス導入で路面追従性を回復します。 |
| オイル滲み(ガスケット/シール) | 年式相応に発生 | 早期交換と締結トルク管理で長期安定を確保します。 |
XJR400は基本的に丈夫ですが、経年による劣化には注意が必要です。
- 電装系(レギュレーター・ハーネス)
- キャブレターの詰まりや同調ずれ
- サスペンションのヘタリ
- 空冷フィン周辺のオイル滲み
カスタムパーツ
| カテゴリ | 代表例 | 効果 |
|---|---|---|
| 制動強化 | ステンメッシュ/高性能パッド/社外マスター | 初期制動とコントロール性が向上し、後悔ポイントを抑制します。 |
| 足まわり刷新 | FフォークO/H・オーリンズ等の社外リアサス | ワインディングでの評価が向上します。 |
| 快適・実用 | ハンドル/バーエンド/USB/ビキニカウル | 街乗り〜ツーリングの満足度が上がります。 |
| サウンド/軽量化 | 集合管(保安基準順守) | 空冷直4らしさを強調し所有満足の評価を高めます。 |
XJR400はカスタムベースとしても人気です。
- マフラー交換(集合管や4-2-1)
- サスペンション強化(オーリンズ等)
- ブレーキ強化(メッシュホース)
- 外装カスタム(シート・ビキニカウル)
ライバル比較
| 項目 | XJR400 | CB400SF | Zephyr 400 | GSX400 インパルス | CB-1(NC27) |
|---|---|---|---|---|---|
| キャラクター | 空冷直4・重厚 | 万能・安定感 | クラシック志向 | スポーティ直4 | 軽快コンパクト |
| 装備重量(目安) | 195–200 kg | 190–195 kg | 185–195 kg | 185–195 kg | 180–186 kg |
| 街乗り取り回し | △〜◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ |
| トルク感 | ◯(低中速) | ◯ | △〜◯ | ◯ | △ |
| ロング適性 | ◯(18L有利) | ◯ | ◯ | ◯ | △〜◯ |
| 中古流通/パーツ | 中 | 多 | 中 | 中 | 少〜中 |
- Honda CB400SF:万能型で扱いやすい
- Kawasaki Zephyr 400:クラシカルで人気
- Suzuki GSX400 インパルス:スポーティな味付け
XJR400は「重厚感」と「空冷直4の味」で差別化されています。
口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 「重厚でカッコいい」「低中速が乗りやすい」「空冷直4の味が最高」 | 「取り回しが重い」「燃費が伸びない」「部品が高い/少ない」 |
良い口コミ:
「重厚感があってカッコいい」「低中速トルクが乗りやすい」「空冷直4のフィーリングが最高」
悪い口コミ:
「車重が重く取り回しが大変」「燃費が悪い」「部品が高い/少ない」
評価
| 評価項目 | 星 | コメント |
|---|---|---|
| 街乗り/通勤 | ★★★★☆ | 低中速の太さで扱いやすく、安心の評判です。 |
| ワインディング | ★★★☆☆ | 足まわりを整えると満足度が向上します。 |
| 高速ツーリング | ★★★★☆ | 18Lタンクと姿勢で疲労が抑えやすいです。 |
| 維持/整備性 | ★★★☆☆ | 年式相応の予防整備で後悔しにくくなります。 |
| 総合評価 | ★★★★☆ | 空冷直4の魅力で“まとめて”満足を得やすい一台です。 |
- 街乗り性能:★★★★☆
- ワインディング性能:★★★☆☆
- 高速ツーリング適性:★★★★☆
- 維持性・信頼性:★★★☆☆
- 総合評価:★★★★☆
中古市場
| 状態/仕様 | 価格目安 | 狙い目ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| フルノーマル・上質 | 約60〜70万円超 | オリジナル性・将来価値 | 外装経年・書類/刻印の整合を厳密に確認します。 |
| 軽カスタム・良好 | 約45〜60万円 | 実用性と価格のバランス | 保安基準適合・純正戻し可否の確認が重要です。 |
| 要整備/距離多め | 約35〜45万円 | 整備前提で割安 | キャブ/電装/足回り/オイル滲みのO/H費用を“まとめて”見積ります。 |
中古市場では30〜60万円程度が相場。状態の良いノーマル車は高値が付き、カスタム済みは割安な場合もあります。整備記録や消耗品交換歴を確認することが後悔防止につながります。
まとめ
Yamaha XJR400は、空冷直4の鼓動感とクラシカルなデザインを楽しめるネイキッドバイクです。最新モデルと比べれば性能や快適装備では劣りますが、「味わい」「重厚感」という唯一無二の魅力があります。後悔を避けるには、重量感や燃費などの弱点を理解した上で選ぶことが重要です。所有満足度が高く、長く付き合える一台といえるでしょう。




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