KYMCO(キムコ)は台湾のスクーターメーカーで、コスパや走行性能に定評のあるモデルを多数展開しています。Racing S 125 は、走りに重きを置いた125ccスクーターとして人気を集めており、「スポーティな走行感」「価格対性能」において評価が高い車種です。
ただ、新興ブランドゆえに国内でのサポートや部品供給体制に不安を感じる人もいます。本記事では Racing S 125 のスペック・評価・口コミ・後悔ポイントを整理し、購入判断に役立つようにまとめます。
KYMCO Racing S 125 のスペック
| 項目 | 数値・内容 |
|---|---|
| 実測燃費 | 30〜40 km/L(走行環境・スタイルで変動) |
| カタログ燃費(WMTC目安) | 約38〜42 km/L 前後 |
| 排気量 | 124 cc(水冷 単気筒) |
| 最高出力 | 約12 PS(参考値) |
| 最大トルク | 約11 N·m(参考値) |
| 車両重量 | 約130〜135 kg(年式・仕様で差) |
| シート高 | 約780 mm(参考) |
| タンク容量 | 約6〜7 L |
| ブレーキ/ABS | 前後ディスク / ABS有(グレード差あり) |
| 主な装備 | LED灯体/スポーティ外装/USB電源等(仕様差) |
| 価格(新車) | 約32〜39万円台(地域・年式で変動) |
Racing S 125 は水冷4ストローク単気筒124ccエンジンを搭載。最高出力は約12PS、最大トルクはおおよそ11N·m 程度。燃費は実測で30〜40km/L 程度と、走行スタイルによって幅が出やすいですが、一般道主体なら十分実用圏内。
車体重量は約135kg 程度で、シート高は約780mm と若干高めです。ブレーキは前後ディスク(年式・仕様で ABS 機構あり)を採用。LED灯体・スポーティな外観意匠など、見た目や走り寄りの装備も取り入れられています。
オススメな人
| タイプ | 理由(評判・評価の傾向) |
|---|---|
| スポーティ志向 | 発進〜中速の加速感が軽快で、走って楽しいとの口コミが多いです。 |
| 個性派を選びたい | PCX/NMAX勢と被りにくく、所有満足度の評価が高いです。 |
| 価格対性能重視 | 装備×価格のバランスが良く、コスパ面で後悔が出にくいです。 |
| 足回り強化を楽しみたい | サス/ブレーキ等のアップグレード余地があり、評価を底上げできます。 |
- 走りを楽しみたい人:発進・中速域のレスポンスを重視する方に向いています。
- 他人と被らない選択を好む人:定番以外のモデルを探しているライダーにとって魅力的。
- カスタム好き:スポーティ寄りの設計により、改造やアップグレード余地が大きい。
- 中価格帯で性能を求める人:PCX/NMAX より安価で、走行性能に振った選択肢を探すなら候補になります。
後悔するポイント
| ポイント | 回避策・チェック観点(まとめ) |
|---|---|
| 販売店/部品供給の不安 | 最寄りの取扱店・整備可否・部品取り寄せ日数を事前確認。 |
| 重量・足つき | 実車でUターン・押し歩き・足つきをテスト。ローシート検討も。 |
| 燃費が伸びにくい場合 | 走行スタイル見直し。駆動系消耗チェックと空気圧管理で改善。 |
| 長距離快適性 | シート/サス強化・スクリーン追加で底上げ。用途が遠乗り中心なら再検討。 |
- サポートと部品供給:国内取り扱いや部品在庫が限定的で、故障時に時間がかかる可能性あり。
- 重量感・シート高:135kg クラスは取り回しで重く感じる場合があり、足つきが気になる人には不利。
- 燃費安定性:スポーティな走りを重ねると燃費が落ちやすいという口コミあり。
- 長距離快適性:サスペンションやシートが硬めで、長距離走行時の快適性には改善の余地あり。
壊れやすさ
| 部位 | 症状/傾向 | 対策 | 目安費用 |
|---|---|---|---|
| Vベルト/ウェイトローラー | 距離・渋滞多用で摩耗 | 2〜3万kmで点検・交換 | 2〜4万円 |
| ブレーキ(前後ディスク) | 街乗り多用で減り早め | 清掃・パッド/フルード管理 | 1〜2万円 |
| サスペンション | 硬めで段差の突き上げ | 社外ショックへ交換 | 1.5〜4万円 |
| バッテリー/電装 | 短距離多用で劣化傾向 | 定期充電・品質良い物を選択 | 7千〜1.8万円 |
KYMCOは台湾ブランドとして信頼されているパーツ群を使用していますが、国内流通が少ないため、壊れやすさというより「修理や部品入手性の落ちやすさ」が主な懸念点です。一般にエンジンの信頼性は高く、定期オイル交換・駆動系メンテを守れば10万km超も現実的とされるモデルです。
カスタムパーツ
| カテゴリ | 内容 | 目安価格 | 効果/評価 |
|---|---|---|---|
| 積載/実用 | リアキャリア+トップケース(30〜39L) | 1.5〜5万円+ | 通勤・買物が劇的に快適で高評価。 |
| 防風/快適 | ロングスクリーン/ナックルガード/グリップヒーター | 5千〜2.5万円 | 疲労軽減に直結し満足度UP。 |
| 足回り | 社外ショック/ブレーキ強化/タイヤ銘柄変更 | 1.5〜5万円 | 制動・接地感が向上し“走りの評価”が上がる。 |
| 駆動系 | ローラー重量見直し/スライダー/強化ベルト | 5千〜1.5万円 | 発進〜中速の伸びを最適化(耐久とバランスを考慮)。 |
国内取扱は限られるものの、台湾からの輸入パーツや汎用パーツで以下のカスタムが可能です:
- スポーツマフラーや触媒除去マフラー
- ブレーキキャリパー・ローター強化パーツ
- スポーツサスペンション・車高調整キット
- LEDウェポン・メーターカスタム
- 外装エアロ・フェンダーレス・カラー変更
これらで走行性能・見た目双方を強化でき、所有満足度を高めることができます。
ライバル比較
| 項目\車種 | Racing S 125 | PCX125(Honda) | NMAX125(Yamaha) |
|---|---|---|---|
| エンジン特性 | スポーティで鋭い | 静粛・滑らか | 実用域で力強い |
| 取り回し | 重量感あり | 扱いやすい | 軽快 |
| 防風/快適性 | 標準(装備次第) | 非常に高い | 高め |
| 装備/価格 | 装備充実×中価格 | 装備最強×高価格 | 装備良好×中価格 |
| サポート/リセール | 限定的 | 非常に強い | 強い |
| 総評 | “走り優先の個性派”で高評価 | 快適性トップで後悔少 | スポーティ万能 |
- Honda PCX125:快適性と装備で強いが価格が高め。
- Yamaha NMAX125:走り・足回りで人気。
- KYMCO Racing S 125:スポーツ性と価格のバランス型。
- SYM シグナス グリファス:装備寄りスポーティだが、サポート体制の比較で差が出る。
全体として、Racing S は「走行性能重視派」の選択肢として魅力的です。
口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 加速が鋭く街乗りが楽しい。 デザインに個性があって所有満足度が高い。 前後ディスクで安心感がある。 価格対性能が優秀でコスパ良好。 | 部品取り寄せに時間がかかることがある。 車重とシート高で取り回しが大変。 燃費は走り方で落ちやすい。 長距離ではサス/シートが硬めに感じる。 |
良い口コミ
- 加速感が気持ちよく、街乗りが楽しい。
- デザイン性が高く、所有感が得られる。
- 装備内容が充実しており、必要十分を備えている。
悪い口コミ
- 部品供給・修理体制が限定的で不安。
- 重量感・シート高で取り回しが大変と感じる人も。
- 燃費低下や快適性低下を指摘する声あり。
評価
| 項目 | 星 | コメント |
|---|---|---|
| 快適性 | ★★★☆☆ | 標準装備中心。シート/サス強化で底上げ可。 |
| 燃費 | ★★★☆☆ | 市街地実用域で30〜40km/Lが目安。 |
| パワー | ★★★★☆ | 発進〜中速の鋭さが持ち味で評価◎。 |
| デザイン | ★★★★☆ | スポーティで人と被りにくい。 |
| コスパ | ★★★★☆ | 装備/走りに対して価格が妥当。 |
- 快適性:★★★☆☆
- 燃費:★★★☆☆
- パワー:★★★★☆
- デザイン:★★★★☆
- コスパ:★★★★☆
走行性能寄りモデルとして高いポテンシャルが評価されますが、快適性・維持性でやや割り引かれる点があります。
中古市場
| 年式帯 | 走行距離目安 | 価格帯目安 | 狙い目ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 2018–2020 | 1.5〜3万km | 25〜30万円 | 駆動系交換・整備記録が明確 | 外装傷/サビ・足回りのヘタり |
| 2021–2023 | 5千〜2万km | 28〜35万円 | ABS付・装備良好で即戦力 | 追加電装の配線品質 |
| 低走行/ワンオーナー | 〜5,000km | 32〜38万円 | 屋内保管・純正度が高い個体 | 長期放置のバッテリー/タイヤ劣化 |
日本国内での流通は限定的で、価格相場は25〜35万円前後。走行距離や保証・整備履歴が評価を左右しやすい状況です。購入時は部品在庫や整備体制も含めた判断が重要です。
まとめ
KYMCO Racing S 125 は、スポーティ性能を優先しつつコストを抑えたいライダー向けのスクーターです。加速・走行感・個性を重視する方には高い満足度を提供します。ただし、部品供給や国内サポートの不確実さが後悔を呼びやすいため、購入前には販売店体制・アフターサポート体制を必ず確認しましょう。
後悔回避には、
- 販売・整備体制の確認
- 試乗で取り回し・ブレーキ性能を把握
- 維持コスト・燃費シミュレーション
これらを確実に行うことが鍵になります。




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