Honda CB-1(NC27)は、1989年に登場した400ccクラスのネイキッドスポーツです。直列4気筒DOHCエンジンを搭載しながら、車体はコンパクトかつ軽量で、街乗りからツーリングまで幅広く対応できる万能モデルとして登場しました。派手なカウルを持つレーサーレプリカ全盛期にあえてシンプルなネイキッドとして投入されたことから、落ち着いたデザインと扱いやすさで独自の人気を築きました。現在は生産終了から30年以上経ちますが、中古市場では「扱いやすくて味がある」と高い評判を得ています。
CB-1(NC27)のスペック
| 項目 | CB-1(NC27)目安 |
|---|---|
| 年式 | 1989〜1992年頃 |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC 16バルブ(キャブ) |
| 最高出力 | 約55 PS / 11,000 rpm(公称・仕様差あり) |
| 最大トルク | 約38 Nm / 9,500 rpm(目安) |
| トランスミッション | 6速 |
| 装備重量 | 約180〜186 kg(仕様・個体差) |
| シート高 | 約780 mm |
| 燃料タンク容量 | 約11 L |
| 実測燃費(参考) | 18〜22 km/L(整備状態・走行環境に依存) |
| ブレーキ | 前ダブル/後シングル |
| 現行中古相場 | 約40〜70万円前後(状態・履歴で変動) |
CB-1は水冷直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、最高出力は約55PS/最大トルクは約38Nm。装備重量は約185kg前後で、ネイキッドらしい軽快な取り回しが特徴です。6速ミッションを備え、高速走行やワインディングもそつなくこなせます。燃料タンク容量は11Lと小さめで、実測燃費は18〜22km/L程度。長距離ツーリングよりも街乗りやショートツーリングに適した設計といえます。
オススメな人
| こんな人にオススメ | 理由 |
|---|---|
| 街乗り中心で気軽に楽しみたい人 | コンパクトで取り回しが楽で、日常使いの評価が高いからです。 |
| 直4の滑らかさを体験したい初心者/リターン | 扱いやすい出力特性で、後悔の少ない入門車になりやすいです。 |
| 落ち着いたネイキッドデザインが好みの人 | 控えめな外観が長く愛せると評判です。 |
| 軽整備やカスタムを少しずつ楽しみたい人 | シンプル構成で手を入れやすく、満足度の評価が上がります。 |
- 扱いやすい400ccで気軽にバイクを楽しみたい人
- レプリカより落ち着いたデザインを好む人
- 初めての大型風ネイキッドを求める人
- 街乗りや週末ツーリングが中心の人
過激な性能よりも「バランス」を重視する人に向いた一台です。
後悔するポイント
| 後悔ポイント | 具体例/回避策 |
|---|---|
| 航続距離が短い | 11Lタンクでロングは給油回数増。ツーリングは給油計画と荷重分散で対策。 |
| 絶対的パワーは控えめ | 高回転の伸びは穏やか。ファイナル見直しや吸排気/点火の整備で体感改善。 |
| 部品供給が限定的 | 外装・電装の欠品が後悔要因。流用/リプロ/中古ルートを事前に確保。 |
| 年式相応の劣化 | 足回り・ホース類の交換前提。購入時に整備費を“まとめて”見積り。 |
- 燃料タンクが小さく航続距離が短い
- レプリカほどの高回転域の刺激はない
- 生産終了から年数が経っており部品供給が限定的
- 中古相場は安定しているが、上質個体は希少
「長距離ツーリング主体」や「爆発的なパワーを期待」する人には物足りなく、後悔につながりやすいです。
壊れやすさ
| 部位/項目 | 傾向 | メンテのコツ |
|---|---|---|
| 電装(レギュ/ハーネス) | 経年劣化が定番 | 電圧監視・端子防水・強化レギュ/配線リフレッシュで安定します。 |
| 燃料/吸気(キャブ/負圧) | 詰まり・二次エア | O/H・同調・ホース/シール更新で始動性と吹けを改善します。 |
| 足回り(Fフォーク/リンク) | オイル漏れ・ヘタリ | 定期O/Hとブッシュ/ベアリング交換で本来性能に戻します。 |
| 冷却/シール類 | 滲み・漏れ | ホース・クランプ・ポンプ点検を早めに実施します。 |
基本設計は堅牢で信頼性が高いですが、30年以上経過しているため以下に注意が必要です:
- 電装系(レギュレーター、ハーネス劣化)
- キャブレター詰まりやOリング劣化
- サスペンションのヘタリ
- ラジエーターやホース類の水漏れ
定期的な整備を行えば大きなトラブルは避けやすいです。
カスタムパーツ
| カテゴリ | 代表例 | 効果 |
|---|---|---|
| 制動強化 | ステンメッシュ/高性能パッド/マスター更新 | コントロール性向上で走行時の後悔ポイントを抑制します。 |
| 快適性 | ハンドル/バーエンド/シート加工 | 振動低減と姿勢最適化で日常評価が向上します。 |
| 実用/電装 | USB/LED/強化レギュレーター | 電装信頼性が上がりツーリングの不安を軽減します。 |
| サウンド/軽量化 | 社外マフラー(保安基準順守) | 軽快感アップと所有満足の評価向上に寄与します。 |
CB-1は人気車種ではないため専用品は少ないですが、汎用品や流用品で対応可能です。
- 社外マフラー(軽量化&サウンドアップ)
- サスペンションO/Hまたは流用カスタム
- ブレーキホースのメッシュ化
- 電装強化(レギュレーター、LED化)
シンプルな車体のためカスタムベースとしても扱いやすいです。
ライバル比較
| 項目 | CB-1(NC27) | CB400SF | Zephyr 400 | XJR400 | GSX400 インパルス |
|---|---|---|---|---|---|
| キャラクター | 軽快コンパクト | 王道ネイキッド | クラシック志向 | トルクフル直4 | スポーティ直4 |
| 装備重量(目安) | 約180〜186 kg | 約195〜200 kg | 約185〜195 kg | 約195〜200 kg | 約185〜195 kg |
| 街乗り取り回し | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 高速/ロング適性 | △〜◯(タンク小) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| パワー感 | 中庸 | 中〜やや高 | 中庸 | やや高 | 中〜やや高 |
| 中古流通/パーツ | 少〜中 | 多 | 中 | 中 | 中 |
- Honda CB400SF(NC31以降):ネイキッドの定番、より重量感と安定感あり
- Yamaha XJR400:トルクフルな直4ネイキッド
- Kawasaki Zephyr 400:クラシック志向の人気車
- Suzuki GSX400 インパルス:スポーティな直4ネイキッド
CB-1は「軽量でコンパクト」という特徴で差別化されています。
口コミ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 「軽くて乗りやすい」「街中が楽」「直4の滑らかさが気持ちいい」 | 「タンクが小さく航続が短い」「パワーに物足りなさ」「部品入手が大変」 |
良い口コミ:
「コンパクトで乗りやすい」「街乗りが楽」「初心者にも安心」
悪い口コミ:
「タンクが小さすぎる」「パワー不足を感じる」「部品が少ない」
評価
| 評価項目 | 星 | コメント |
|---|---|---|
| 街乗り/通勤 | ★★★★★ | 取り回し良好でストレスが少ないです。 |
| ワインディング | ★★★★☆ | 軽快で扱いやすく楽しい特性です。 |
| 高速ツーリング | ★★★☆☆ | タンク容量と防風面で妥協が必要です。 |
| 維持/整備性 | ★★★☆☆ | 年式相応の整備を前提にすれば安心です。 |
| 総合評価 | ★★★★☆ | 用途が合えば“まとめて”満足、後悔は少ない一台です。 |
- 街乗り性能:★★★★★
- ワインディング性能:★★★★☆
- 高速ツーリング適性:★★★☆☆
- 整備性・維持性:★★★☆☆
- 総合評価:★★★★☆
万能ネイキッドとしての評価が高い一方、航続距離や絶対的なパワーは控えめです。
中古市場
| 状態/仕様 | 価格目安 | 狙い目ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| フルノーマル・上質 | 約60〜70万円 | オリジナル性・将来価値 | 外装経年・書類/刻印の整合確認を徹底します。 |
| 軽カスタム・良好 | 約50〜60万円 | 実用と価格のバランス | 純正戻し可否と改造の保安基準適合を確認します。 |
| 要整備/距離多め | 約40〜50万円 | 整備前提で割安 | キャブ/足回り/冷却/電装のO/H費用を“まとめて”見積ります。 |
中古市場では40〜70万円前後が相場。玉数は少なめですが、状態の良い個体は大切に乗られていることが多く、狙い目です。部品供給の課題があるため、購入時は消耗品・電装系の状態をよく確認する必要があります。
まとめ
Honda CB-1(NC27)は「コンパクトな直4ネイキッド」として、街乗りからツーリングまで万能に楽しめる一台です。爆発的なパワーや長距離の快適性には弱点がありますが、軽快で気軽に乗れる魅力は今も色あせません。後悔を避けるには、タンク容量や部品供給の現実を理解したうえで選ぶことが大切です。




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