「400ccは維持費が安い」というイメージを持たれがちですが、実際には燃費が悪いモデルも多いのが事実です。特に1980〜90年代のレーサーレプリカ全盛期には、実測で10〜15km/L程度しか走らないバイクも珍しくありませんでした。
この記事では、国内で過去に販売されていた400ccモデルを対象に、実測燃費が悪いバイクTOP10をランキング形式で紹介します。各モデルの魅力と「なぜ燃費が悪かったのか」を詳しく解説していきます。
【実燃費比較】歴代400ccバイク 燃費が悪いランキングTOP10
| 順位 | モデル名 | メーカー | 生産状況 | 新車価格(当時) | 中古平均価格 | 実測燃費 | カタログ燃費 | タンク容量 | 排気量 | エンジン形式 | 最高出力 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | CBR400RR(NC29) | ホンダ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約50〜150万円 | 10〜18 km/L | 参考値のみ | 16L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 2位 | FZR400 / FZR400RR | ヤマハ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約40〜120万円 | 12〜18 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 3位 | GSX-R400 | スズキ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約40〜110万円 | 12〜17 km/L | 参考値あり | 16L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 4位 | ZXR400 | カワサキ | 販売終了 | 約65〜75万円 | 約50〜130万円 | 12〜17 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 5位 | VFR400R(NC30) | ホンダ | 販売終了 | 約70〜80万円 | 約90〜200万円 | 12〜18 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | V型4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 6位 | CB-1(NC27) | ホンダ | 販売終了 | 約50〜60万円 | 約30〜80万円 | 15〜20 km/L | 参考値あり | 12L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜57PS |
| 7位 | Bandit 400 | スズキ | 販売終了 | 約54〜60万円 | 約20〜70万円 | 15〜22 km/L | 参考値あり | 15L | 398cc | 油冷 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 8位 | GPZ400R | カワサキ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約20〜70万円 | 15〜22 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53〜59PS |
| 9位 | CB400SF(NC31 初期型) | ホンダ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約20〜80万円 | 18〜22 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | 直列4気筒 DOHC | 53PS前後 |
| 10位 | XJR400 | ヤマハ | 販売終了 | 約60〜70万円 | 約40〜120万円 | 18〜23 km/L | 参考値あり | 18L | 399cc | 空冷 直列4気筒 DOHC | 53PS前後 |
燃費が悪い400ccバイクランキングTOP10(歴代モデル)
1位:Honda CBR400RR(NC29)

| バイク名 | Honda CBR400RR(NC29) |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1990年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約50〜150万円(状態・年式で大きく変動) |
| 実測燃費 | 約10〜18 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値/資料により差(参考扱い) |
| タンク容量 | 約16 L(年式差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
レーサーレプリカ全盛期を象徴するホンダのフラッグシップ。直列4気筒DOHCエンジンは14,500rpmまで回り、ピーキーな加速性能が特徴。
実測燃費:10〜18km/L 燃費が悪い理由:高回転を常用するエンジン特性と、過度なスポーツ指向のギア比設定。街乗りでは効率が悪く、燃費は10km/L台が普通。サーキットではそのポテンシャルを最大限に発揮するが、日常使用では財布泣かせのモデルでした。
2位:Yamaha FZR400 / FZR400RR

| バイク名 | Yamaha FZR400 / FZR400RR |
|---|---|
| メーカー | ヤマハ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1980〜90年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約40〜120万円 |
| 実測燃費 | 約12〜18 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(年式で差/参考扱い) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
ヤマハのGenesisエンジンを搭載したレーサーレプリカ。軽量でハンドリングは鋭く、サーキット志向のライダーに人気。
実測燃費:12〜18km/L 燃費が悪い理由:高回転高出力を実現するための燃料噴射量が多く、街乗りでは燃費が伸びない。特にアイドリング時間や低速走行では燃料消費が目立つ。
3位:Suzuki GSX-R400

| バイク名 | Suzuki GSX-R400 |
|---|---|
| メーカー | スズキ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1980〜90年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約40〜110万円 |
| 実測燃費 | 約12〜17 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(年式で差/参考扱い) |
| タンク容量 | 約16 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
軽量アルミフレームと直列4気筒エンジンを組み合わせた、当時最先端のスーパースポーツ。
実測燃費:12〜17km/L 燃費が悪い理由:ピーキーな高回転特性で常に回して走らないとパワーが出ない設計。街乗りでは特に効率が悪く、15km/Lを下回るケースも少なくなかった。
4位:Kawasaki ZXR400

| バイク名 | Kawasaki ZXR400 |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1980〜90年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約65〜75万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約50〜130万円 |
| 実測燃費 | 約12〜17 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(年式差/参考扱い) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
カワサキのレーサーレプリカ代表格。ラムエアシステムを採用し、高回転での伸びはクラス随一。
実測燃費:12〜17km/L 燃費が悪い理由:常に高回転域を使う必要があり、燃料消費が大きい。軽量スポーツながら街乗り燃費は最低クラス。
5位:Honda VFR400R(NC30)

| バイク名 | Honda VFR400R(NC30) |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1990年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約70〜80万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約90〜200万円(相場上昇傾向) |
| 実測燃費 | 約12〜18 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(年式差/参考扱い) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 V型4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
V4エンジンを搭載した異色のレーサーレプリカ。独特のサウンドと耐久性で今もファンが多い。
実測燃費:12〜18km/L 燃費が悪い理由:複雑なV4エンジン構造で摩擦損失が大きく、さらに高回転寄りの特性で街乗り燃費は伸びにくい。高性能と引き換えに経済性を犠牲にした一台。
6位:Honda CB-1(NC27)

| バイク名 | Honda CB-1(NC27) |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1989〜) |
| 新車販売価格(当時) | 約50〜60万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約30〜80万円 |
| 実測燃費 | 約15〜20 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(参考) |
| タンク容量 | 約12 L(小容量) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜57 PS(年式差) |
レーサーレプリカ譲りの直4エンジンをネイキッドに搭載した異色のモデル。
実測燃費:15〜20km/L 燃費が悪い理由:ピーキーな高回転型エンジンをそのまま積んでいるため、街乗りでは回転数を上げざるを得ず燃費効率が悪化。ネイキッドとしては珍しく燃費が悪い部類に入る。
7位:Suzuki Bandit 400

| バイク名 | Suzuki Bandit 400 |
|---|---|
| メーカー | スズキ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1990年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約54〜60万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約20〜70万円 |
| 実測燃費 | 約15〜22 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(参考) |
| タンク容量 | 約15 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 398 cc |
| エンジン形式 | 油冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
カスタムベースとして人気を博したネイキッド。油冷エンジンを搭載し、迫力の走りが楽しめる。
実測燃費:15〜22km/L 燃費が悪い理由:油冷4気筒は熱効率が低く、また重量級のため市街地での燃費は悪化。カスタムパーツの装着でさらに燃費が落ちるケースも多かった。
8位:Kawasaki GPZ400R

| バイク名 | Kawasaki GPZ400R |
|---|---|
| メーカー | カワサキ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1980年代後半) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約20〜70万円 |
| 実測燃費 | 約15〜22 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(参考) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53〜59 PS(年式・規制で差) |
80年代後半のスポーツツアラー。直列4気筒DOHCで高い最高速性能を誇る。
実測燃費:15〜22km/L 燃費が悪い理由:ツアラーながら高出力設計で街乗り燃費は期待できない。重量もあり、総合的に燃料効率が悪い。
9位:Honda CB400SF(初期型 NC31)

| バイク名 | Honda CB400SF(NC31 初期型) |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1990年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約20〜80万円 |
| 実測燃費 | 約18〜22 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(参考) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 水冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53 PS前後(初期型目安) |
90年代のバイクブームを支えた名車。直列4気筒の滑らかなフィーリングが特徴。
実測燃費:18〜22km/L 燃費が悪い理由:重量級で直列4気筒エンジンのため、市街地では燃費が悪化。現行型に比べ燃費性能は低く、ツーリングでも20km/L前後が限界。
Honda CB400SF(初期型 NC31)の詳しい解説記事はこちら
10位:Yamaha XJR400

| バイク名 | Yamaha XJR400 |
|---|---|
| メーカー | ヤマハ |
| 生産・販売状況 | 販売終了(1990〜2000年代) |
| 新車販売価格(当時) | 約60〜70万円台 |
| 中古平均価格(現時点) | 約40〜120万円 |
| 実測燃費 | 約18〜23 km/L |
| カタログ燃費 | 公表値あり(参考) |
| タンク容量 | 約18 L(仕様差あり) |
| 排気量 | 399 cc |
| エンジン形式 | 空冷 直列4気筒 DOHC |
| 最高出力 | 約53 PS前後(年式差) |
ネイキッドブームの中心的存在。空冷4気筒ならではの味わいがある。
実測燃費:18〜23km/L 燃費が悪い理由:重量級の車体に空冷直4エンジンを搭載。冷却効率が低く燃料消費が多い。見た目と迫力は抜群だが燃費効率は良くなかった。
まとめ
400ccは維持費が安いと考えられがちですが、特に1980〜90年代のレーサーレプリカや空冷4気筒ネイキッドは、今の基準では驚くほど燃費が悪いモデルが多く存在しました。
レプリカ系は実測10〜15km/L台 ネイキッド・ツアラー系は実測15〜22km/L前後
現行モデルの400ccは20〜30km/Lを実現するものが増えていますが、当時は「燃費より走り優先」という開発思想が強く反映されていました。












