「見た目買い」だったけど、気づけば長く使ってる一台に
これまでX-A5、X-S10、そしてX-T4と使ってきた僕が、ふと「やっぱりこの見た目って最高だな」と思って購入したのがFujifilm X-T30 IIでした。実はスペックに惹かれたというより、クラシックな外観とコンパクトなサイズ感にグッときて“見た目買い”。
でも、いざ使ってみるとその軽さと操作性にハマって、今でも手放せない存在になっています。2021年発売のモデルでありながら、今でも十分現役で通用するポテンシャルを持つ一台。ただし、古さが目立つ部分や注意点もあります。この記事では、そんなX-T30 IIの魅力と後悔しそうになったポイントを、実体験ベースで詳しくお伝えします。
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このカメラの特徴と第一印象
X-T30 IIの最大の特徴は、なんといっても「クラシカルなデザイン」と「高性能APS-Cセンサー」の組み合わせ。初めて手にしたとき、軽量なのにしっかりした金属ボディの質感に感動しました。
見た目はX-T3やX-T4の弟分といった雰囲気で、サイズは非常にコンパクト。でもEVF(ファインダー)付きで、ダイヤル操作も本格的。スナップ撮影や日常のVlog用として、バッグにすっと入れて持ち出せる機動力が魅力的です。
背面液晶はチルト式で、バリアングルではありませんが、街中スナップやローアングルでの撮影には充分。第一印象としては、「本格派と日常機の中間」といった存在感でした。
実際に使って良かった点(強み)

• クラシカルで所有欲を満たすデザイン性
見た目がとにかくカッコいい。街で出すと「それフィルムカメラ?」と聞かれることも。メカダイヤルと金属ボディが“モノ”としての満足度を高めてくれます。
• X-T4譲りの画質・色再現(X-Trans CMOS 4センサー)
約2610万画素のX-Trans CMOS 4とX-Processor 4の組み合わせにより、解像感と発色のバランスが絶妙。フィルムシミュレーションも豊富でJPEG撮って出しが最高です。
• 瞳AF・顔認識AFがしっかり使える
ポートレート撮影で活躍。初期設定のままでも瞳をしっかり捉え、被写体が動いても追尾してくれます。特にXF35mm F1.4との相性は抜群。
• 軽量コンパクトで日常使いしやすい
重さ約329g(バッテリー含まず)という軽さは、旅行・スナップ撮影で圧倒的に有利。街中で気軽に使えるのが大きなメリットです。
• サクサク動くUIと安定したレスポンス
X-Processor 4のおかげで、起動や設定変更がスムーズ。もっさり感がなく、ストレスフリーで撮影に集中できます。
実際に使って気になった点(弱み)

• バリアングル液晶ではない(自撮り・Vlogには不向き)
Vlog用途として使う場合、チルト液晶は角度調整に限界あり。自撮りやYouTubeには不便です。X-S20のようなバリアングルが欲しくなる。
• バッテリー持ちが心もとない(NP-W126S)
最大撮影枚数は約380枚と少なめ。予備バッテリー必須です。長時間の撮影や旅行では特に注意が必要。
• 動画性能は最低限レベル(4K30p止まり)
F-Logには対応していますが、6Kや4K60pには非対応。手ブレ補正も電子式のみで、動画メインで使うにはやや厳しいスペックです。
• ボディ内手ブレ補正(IBIS)が非搭載
写真ではシャッタースピードを稼げば問題ありませんが、夜景や望遠レンズ使用時はブレやすい。XF90mmなどを使う人は注意。
• 端子がやや古め(USB-Cではない)
充電やデータ転送に使うUSB端子がMicroUSBなので、最新機器に慣れていると不便に感じます。
Fujifilm X-T30 IIスペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| センサー | APS-C X-Trans CMOS 4(約2610万画素) |
| 画像処理エンジン | X-Processor 4 |
| 動画性能 | 4K30p / FHD60p / F-Log対応 |
| 手ブレ補正 | 非搭載(電子式手ブレ補正あり) |
| 液晶モニター | 3.0型チルト式 約104万ドット |
| ファインダー | 0.39型 OLED 約236万ドット |
| バッテリー | NP-W126S(約380枚) |
| 質量 | 約329g(バッテリー込み) |
| 発売時期 | 2021年10月 |
| 価格帯 | 約9〜10万円(2025年8月時点) |
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他機種との比較|X-S20・X-T4・α6400と何が違う?
Fujifilm X-T30 IIは「見た目はクラシックだけど中身は高性能」というバランス型モデルです。他の人気ミラーレスと比較して、どのような位置づけかを以下の表にまとめました。
| 機種名 | ボディ内手ブレ補正 | 動画性能 | AF性能 | 液晶 | 価格帯 |
|---|---|---|---|---|---|
| Fujifilm X-T30 II | なし | 4K30p / FHD60p | 瞳AF・顔AF | チルト式 | 約9〜10万円 |
| Fujifilm X-S20 | あり(7.0段) | 6.2K30p / FHD240p | AI被写体認識AF | バリアングル | 約15〜17万円 |
| Fujifilm X-T4 | あり(6.5段) | 4K60p / FHD240p | 高度な顔・瞳AF | バリアングル | 約16〜18万円 |
| SONY α6400 | なし | 4K30p / FHD120p | リアルタイム瞳AF | チルト式 | 約12〜13万円 |
• X-T30 II は軽量でスナップ向け、写真メインの人におすすめ。
• X-S20 は動画やVlogメインで選ぶならベスト。
• X-T4 はプロ向けの万能機で価格も高め。
• α6400 はAF性能に定評があり、動画も強い。
購入者の口コミまとめ
| 良い口コミ | 悪い口コミ |
|---|---|
| 見た目が最高に気に入って持ち出すのが楽しい | バリアングルじゃないのが残念 |
| JPEG撮って出しが本当にキレイで色味が好き | バッテリーがすぐなくなる |
| 軽くて小さくて持ち運びが楽 | 動画は最低限、YouTubeには不向き |
| 価格が手頃で富士フイルムを体感するには最適 | USB-Cじゃないのは時代遅れ感がある |
| AFも思ったより速くて十分使える | 手ブレ補正がなくて夜景は厳しい |
総評|このカメラはこんな人におすすめ!
• 富士フイルムのフィルムシミュレーションを初体験したい人
• おしゃれで所有感のあるカメラを持ち歩きたい人
• スナップ・街撮り・旅行メインの写真好き
• 小さくて軽いカメラを探している女性ユーザー
• 中古やセール価格で“コスパの良い一台”を狙っている人
まとめ|X-T30 IIは“今でも買う価値ある名機”
X-T30 IIは「スペック重視派」にはやや物足りないかもしれませんが、見た目・操作性・富士らしい色味・軽さといった魅力が詰まった、非常に完成度の高いカメラです。特に“写真メイン”で使う人にとっては、まだまだ一線級。価格も手頃で、中古市場でも人気が根強いのも納得です。
とはいえ、Vlogや動画撮影を中心に考える人には向いていないのも事実。そういった用途なら、X-S20やSONY αシリーズの方が快適に使えるでしょう。
「気軽に富士の世界観を味わいたい」そんな方には、今でも自信を持っておすすめできる一台です。
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