ヤマハが1980年代後半に送り出したレーシングスタイルの原付「YSR50」は、50ccとは思えない本格的な見た目と乗り味で、今なお熱狂的なファンを持つ希少なモデルです。
レプリカブームの最中に登場したこのマシンは、NSRやTZRを小型化したような存在で、「走るおもちゃ」としても「ガレージの宝物」としても愛され続けています。
本記事では、YSR50のスペック、向いているユーザー、注意すべきポイント、ライバルとの比較、中古市場の相場まで余すことなくお届けします。
【この記事でわかること】
• YSR50のスペック・燃費・性能
• どんな人に向いているか
• 後悔しやすいポイントや故障事例
• ライバル車との違い
• おすすめのカスタムパーツ
• 実際の口コミと中古車価格相場
YSR50の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バイク名 | ヤマハ YSR50 |
| 排気量 | 49cc |
| エンジン形式 | 空冷2スト単気筒 |
| カタログ燃費 | 約40km/L |
| 実燃費 | 30〜35km/L |
| タンク容量 | 7.2L |
| 航続距離 | 約210〜250km |
| 新車価格 | 約22万円（当時） |
| 中古車価格相場 | 約25万〜55万円 |
YSR50は、1980年代にヤマハが送り出したミニサイズの本格レーサー原付です。見た目はフルカウルのスポーツバイクそのもので、原付とは思えないスタイリングが最大の魅力。2ストの加速感とエンジン音、MT操作の楽しさも兼ね備えており、所有感・趣味性は極めて高い一台です。現在はプレミア化が進み、中古相場も上昇傾向にあります。
このバイクがオススメな人
対象 | 理由 |
|---|---|
| 見た目重視で選びたい人 | NSR風のフルカウルデザインは唯一無二 |
| 原付でもギア付き・スポーツ志向な人 | MT車で乗る楽しさを味わえる |
| 旧車が好きな人 | 1980〜90年代のレプリカ文化を体感できる |
| 趣味バイクとして所有したい人 | 現在では希少でコレクション価値も高い |
| カスタムを楽しみたい人 | チャンバーやハンドル変更など自由度が高い |
このバイクは、性能や利便性ではなく“スタイルと趣味性”に全振りしたいユーザー向け。ガレージで眺めたい人、原付でギア付きに乗りたい人など、割り切った楽しみ方ができる人にピッタリ。日常使いよりも趣味寄りの原付だ。
このバイクで後悔するポイント
| 後悔ポイント | 内容 |
|---|---|
| ポジションが過激 | 体勢がキツく、街乗りでは疲れやすい |
| 収納がゼロ | メットインや荷物スペースは一切ない |
| 振動と音が大きい | 2スト特有の騒音が苦手な人には不向き |
| 燃費がそこまで良くない | 原付としてはやや燃費劣る |
| 部品が少ない | 補修部品は中古や流用品が前提 |
デザインや走行性能に惚れて購入した人でも、収納ゼロ・過激な姿勢・大きな音にギャップを感じて後悔する例は多い。通勤など“足代わり”に使おうとすると不便を感じやすいので、用途を見極めて選ぶことが後悔回避のコツ。
YSR50は壊れやすい？実際の故障例と注意点
| 部位 | 故障内容 |
|---|---|
| キャブレター | 詰まりやすく、長期放置に弱い |
| オイルポンプ | 2スト特有の焼き付きリスクあり |
| チェーン周り | メンテ不足で伸び・緩みが早い |
| ウインカー・テール | 経年で接触不良・点滅不良が多い |
| タコメーター | 断線・作動不良の報告が複数 |
古い2スト原付特有のメンテナンス性の低さがあり、特にキャブやオイル系統は要注意。しばらく放置されていた車両やカスタム多数車は不具合が出やすく、購入後すぐに整備できる環境があると安心。事前に点検記録や整備歴を確認したい。
YSR50とライバル車の比較｜NS-1・MBX50との違い
| 項目 | YSR50 | ホンダ NS-1 | ホンダ MBX50 |
|---|---|---|---|
| 最高速 | 約85km/h | 約90km/h | 約85km/h |
| エンジン | 空冷2スト単気筒 | 空冷2スト単気筒 | 空冷2スト単気筒 |
| ギア | 5速MT | 6速MT | 6速MT |
| 外観 | 小柄でNSR風 | フルカウルでリアルスポーツ | ロードスポーツ寄り |
| 価格相場 | 25〜55万円 | 20〜60万円 | 15〜35万円 |
ライバル車に比べてコンパクトで、見た目のインパクトや趣味性が強いのがYSR50の特徴。NS-1よりも扱いやすく、MBXよりもスタイルに寄った設計で、サーキット遊びにも◎。ただし性能だけで比べると物足りなさもあるので注意。
カスタムパーツの豊富さ
| カスタム部位 | おすすめ度 | 特徴 |
|---|---|---|
| チャンバー | ★★★★★ | 定番カスタム、音と伸びが劇的に変化 |
| セパハン | ★★★★☆ | 乗車姿勢がよりレーシーに |
| リアサス | ★★★★☆ | 純正は抜けやすく、社外に交換推奨 |
| ブレーキパッド | ★★★☆☆ | 強化タイプで制動力アップ |
| アンダーカウル | ★★★☆☆ | 見た目の迫力を演出 |
ライバル車に比べてコンパクトで、見た目のインパクトや趣味性が強いのがYSR50の特徴。NS-1よりも扱いやすく、MBXよりもスタイルに寄った設計で、サーキット遊びにも◎。ただし性能だけで比べると物足りなさもあるので注意。
みんなの口コミ・評価
| 良い口コミ |
|---|
| 見た目が最高で、停めてるだけで注目される |
| ミニサーキットでもめちゃくちゃ楽しい |
| 2ストの音が原付とは思えないほど気持ちいい |
| 悪い口コミ |
|---|
| とにかく実用性ゼロ |
| 整備に詳しくないと苦労する |
| 部品が少なくて入手困難 |
良い口コミでは“注目される見た目”や“2スト特有のサウンド”を評価する声が目立つ。一方で悪い口コミは“実用性の低さ”や“メンテの手間”に集中。実際に使うシーンと目的を明確にしないと、過剰な期待からの落差を感じやすい。
評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| デザイン | ★★★★★ |
| 価格 | ★★☆☆☆ |
| 走行性能 | ★★★★☆ |
| 快適性 | ★☆☆☆☆ |
| カスタム性 | ★★★★☆ |
スタイル・楽しさ・所有満足度では満点に近いYSR50だが、快適性や維持性では明確に妥協が必要。価格面でもプレミア価格になりがちで、手軽さはやや薄い。ただし“趣味バイク”と割り切れば、最高クラスの満足度が得られる。
中古市場価格の傾向
| 年式・状態 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| 整備ベース車 | 約20万〜30万円 | 走行多め／要調整前提 |
| ノーマル・中上級 | 約35万〜45万円 | オリジナル重視の購入層に人気 |
| 極上車・フルレストア | 約50万〜60万円 | プレミア価格／希少価値高 |
中古市場では状態によって価格差が大きく、特にフルノーマルや低走行の極上車はプレミア価格。流通量は少なく、全国でも常時数台しか出回らないことも多い。購入は即決よりも慎重に、“程度と整備履歴”を重視すべきだ。
まとめ：YSR50で後悔しないために知っておくべきこと
ヤマハ YSR50は、“見た目だけで選んでも後悔しない”唯一無二の存在。
その代わり、実用性や快適性は二の次。愛情とメンテナンスありきで付き合うことが前提です。
それでも「バイクを所有する喜び」「眺めて満足できる1台」が欲しい人には、まさに理想の一台と言えるでしょう。
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